こんにちは!江ノ電第2回です!
5月20日で又一つ年を取りました!
益々模型製作が楽しくなってきましたが好きな事をして御飯が食べられるのは幸せの極みだと感じます。
これからも皆さんに最も近いプロモデラーとして頑張って参りたいと思います!
本題に入る前に、どなたでも経験者であれば一度は経験したことがある鉄道模型のお話しをさせて下さい。
プラモデルで慣れている方にとって最も苦労するのは実はハンダ付けではないんです。
経験のある方も多いとは思いますが、組み立て説明書が理解しにくいという事ではないでしょうか?。
プラモデルの場合は丁寧に全てのパーツ取り付け位置や組み立て方法、順番、指定色などを詳しく記載されたマニュアルが入っています。
所がこの鉄道模型の世界は、どのメーカーもとても初心者に新設丁寧とは言いがたい説明書が普通です。
特にHOゲージの世界では説明書とすら呼べない物も多くあります。
大手のメーカーでも初心者には理解が難しいのに、小さいメーカーの物は「これで作れってか?」と言いたくなる物が圧倒的に多いんです。
慣れている私でもメーカーによっては頭を抱える事もしばしばあります。
タミヤの様なメーカーの組み立て説明書は一定のパターンを使用して馴染みやすく解りやすい内容になっていますが、実は説明書を作るにはかなりの時間と労力が必要でデザインセンスも大きく関わってきます。
鉄道模型メーカーには独特の考え方がある様で、プラモデルに比べて圧倒的にコアなファンが多い為に「知識がある人が作れば良い」という考え方も多少ある様です。ある小メーカーの旧国鉄車両の説明書は数あるキットの車両全てが共通説明書なんてのもあります(手抜き?)。
生産数も非常に少なく流通も限られている分、数が無いので大抵印刷ではなくコピーを使用しているのも普通です。
初心者には大手メーカー(カツミやエンドウなど)のキットは、製品によって完成写真や詳細写真が入っていたりするので(モノクロ写真ですけどね)、分かりやすい事もあり最初は大手のメーカーにした方が良いでしょう。
それでも難しい部分はあります。基本的に図面が読めない方やそれなりの知識が無い方にはブラスキットは向かないと言っても過言ではありません。
ではどうしたら理解できるのでしょうか?
「実車の資料を集める!」
「実車の勉強をする!」
これにつきます! 今の所どのキットも実車を完全再現しているキットは殆どありません。モデラーの腕次第で良くも悪くもなると言う事です。
キットのパーツをよく見て説明書と実車を比べるて理解するしかありません。初心者には何と言ってもパーツリストのパーツ名を見てもどの部品かも解らないのが当たり前です。
ある程度慣れるとパーツの形状で何処に付くパーツが解る様になってきますが、慣れるまでは先に述べた方法しか無いと言っても良いでしょう。
もう一つは図面を読む力を養いましょう。どのメーカーの物も良い悪い別として図面が付属しています。やはり多少なり図面を読む力が必要です。
どうしても資料が入手出来ない、図面が解らない場合は
「良く知ってる人にすがる!」
やはり知っている方は当然ながら強いです。パーツを見ただけで名前が解りますし取り付け位置も教えてくれます。
それでも解決出来ない場合は
「手を抜く!」
どうしても詳細が解らなかったり理解できない場合は自分なりの創造の完成品に挑みましょう!
それでも出来ない場合は
「潔く諦めます!」
って事でしょうか? 奥の手は
「ナガエアートに御依頼する!」
簡単ですね〜。これが鉄道模型です。
私も個人的に製作しているキットは詳細が解らず放置して「そのうち解ったら作ろう!」的な中途半端キットもあります。恐らく解らず仕舞で、、、、、
HOのキットはこういう具合ですが、Nゲージのキットは比較的に説明書が分かりやすい物が多いので初心者でも余り苦労は無いと思いますし、ワールド工芸さんのキットはかなり丁寧で親切な説明書なので、初心者でもじっくり取り組めば組み立てる事が出来ると思います。
色々とうんちくを述べましたが結果的に説明書の解読方法を要領を得たアドバイスが出来きていない様な気がします。
改めてお詫び申し上げます。
では気分を変えて本題に入りましょう!
今回はボディの前面の取り付けから参ります。
車両の顔となる部分は前回御説明したロストワックス部品です。このままでは使用出来ません。
最初はパーツ下側のゲートを切飛ばします。このゲートかなり太いので大きめのペンチなどで切った方が楽です。

切取った後は綺麗に処理しなければなりません。ヤスリでガリガリ削るのですがこのヤスリについて一言!
一般的に使用されるプラモデル用などのヤスリでは刃が弱い為に簡単に削れないですしヤスリがダメになっていまいます。
又金属用でも刃が粗いとゲートの角に引っかかってしまいスムースに作業できません。
そこでお勧めなのはダイヤモンドヤスリです。削りやすく使い勝手も非常に良いので大変重宝します。エッチングなどのゲート処理にも対応できるのでありがたいツールです。
タミヤ製のもありますが基本的にホームセンターで購入した方が好みに合ったツールを選ぶことが出来ます。
ホームセンターでは形の大小を始め棒型や角型もあります。ここは最低でも平たいタイプと細い棒型だけでも入手出来れば
かなり活躍してくれます。
ここで注意なのですが、このダイヤモンドヤスリは当たりはずれがあります。余り削れない場合は残念ながらはずれです。
私の同じメーカーのもので何度も経験しました、はずれが少ないのはホームセンターで購入したものです。
今の所ホームセンターで購入したダイヤモンドヤスリは「はずれ」に当たった事はありません。(あくまで主観です)
このダイヤモンドヤスリを使用してゲートの処理をしますが、一定の方向で平らになるように削ります。

前回も御説明しましたがロストワックス部品はそのまま使用が出来ません。このままではハンダ付けが出来ませんし、表面がザラザラしていて綺麗ではないので表面の黄色くなった部分を処理します。
特に前面は大切な車両の顔です。320番のサンドペーパーを使用して削り過ぎて変形しない様丁寧に磨きます。
窓枠などの凹んだ部分は簡単に出来ませんので、前回ハンダ処理に使用した棒毛キサゲを使用すると簡単に綺麗に磨くことが出来ます。

これが磨いた状態と未処理の状態です。
良く見て頂くと未処理の方の表面がザラついた感じが見えますよね。

前面パーツの裏側に運転台の取り付け用ステーをハンダ付けします。
ここは説明書に裾からの取り付け位置が記載されているので指定位置にハンダ付けしますが、先ほど説明した通り処理がされていないとハンダ付けが出来ません。裏側のパーツ取り付け場所は、棒毛キサゲ等で表面を磨いてからハンダ付けしましょう。

前面パーツを取り付けます。
ここで大切なポイントです。今回のキットはボディと前面パーツの勘合はかなり良いので苦労はしませんでしたが、中には勘合が悪く合わない物も少なくありません。比較的にロストワックス部品の前面はそれほど勘合に問題はありませんが、それでも中には合わない物が多々あります。
特に旧商品は、前面のパーツが真鍮プレスで出来ている場合は何度も仮組を行い接合部分を曲げたりしながら出来るだけ合うようにしなければなりません。
基本的には上面を合わせるか裾を合わせるかの方法です。
私の場合は特別合わない場合以外は裾を合わせます。理由は、上面を合わせの場合は屋根の形状に合わせながら帳尻を合わせると、場合によって裾が合わなくなる事があるからです。その場合裾を合わせる為に削って整形するのですが、運転ドアと乗降ドアのクツズリの高さが合わなくなったりして見栄えが悪くなるケースがあります。裾から合わせて屋根の形状を面一に合わせる方が処理が簡単だからです。
前面パーツの方が高ければ削れば問題ありませんし、低くて足らなければパテ盛して整形すれば簡単です。
では取り付け方法です。
裾をキチンと合わせて前面パーツ裏側のボディの治具に押し当てて、出来るだけ側面と面一になるようにします。
フラックスを十分な量塗っておきハンダの熱を最上まで上げてハンダ付けします。
これは前面のロストワックス部品がかなり厚みがあるので素早くハンダ付けをする為です。
ハンダは仮止めですので適当に外れないようにハンダ付けをすれば十分です。


次は反対側の裾も同じ要領で仮止めします。

上面のハンダ付けをします。
特にここは面一にする部分が大きいのでそれなりの力で押さえて出来るだけ面一になるように仮止めします。

反対側です。

仮止め状態でボディと前面の勘合を確認し問題が無ければ最後に天井の真ん中を仮止めします。
要領は全て同じ方法で行います。
やけどが怖い方はくれぐれもベーク材などを利用して押さえてからハンダ付けして下さい。

位置や形状を確認して綺麗に合っている様でしたら本付けします。

本付けが終了したら整形をします。
鉄道模型は出来るだけキッチリ仕上げたいですよね。ここも前回同様治具を使用して320番のペーパーで磨き上げます。
側面の面に状態に合う様丁寧に仕上げていきます。特に裾側はクツズリのモールドが有るので削り取らないように仕上げます。
ここで削り過ぎたりすると側面が反って見えたりするので出来るだけ平滑を心がけます。

今回のキットは比較的に綺麗に合っていたので、上面はペーパーがけをせずキサゲ等で余分なハンダを取って仕上げました。

如何ですか? 綺麗に仕上がりました。
上面の雨樋部分は側面板の上部と繋がるように整形し、裾も同じように側面板の裾と繋がるように仕上げます。
ここで前面のパーツと側面の繋ぎ部分に乗務員用のドアがありますが、手すり部を見ると隙間が空いています。
これは上手く繋がらかったのではなく、パーツ構成上後から埋める様になっています。

キットにこの隙間を埋める真鍮角棒があるので、裏側から定位置にセットして少量のハンダで取り付けます。
くれぐれもハンダを盛り過ぎないようにします。盛り過ぎると表側の手すりの開口部にハンダがはみ出してキサゲがしにくくなります。
少量のハンダで綺麗に付いた場合は表側に殆どハンダが出てこないので処理の必要も無くなります。
余談ですが写真を見て頂くと下面部に綺麗にペーパーで処理しているのが解ります。

ボディの基本形状が出来ました。
上面の雨樋も綺麗に繋がっているのが解りますでしょうか?
完成度を上げる為にも是非拘っておきたい部分です。

屋上の組み立てです。
屋上機器は鉄道模型の醍醐味の一つです。実車と同じ配管がされていると車体自体の魅力は一気に上がります。
最初はランボードを取り付けます。
この車両のランボードはL字型のアングルを取り付ける様になっていますが、両端に空間が出来ないように埋めるためのパーツが付いています。
このパーツもロストワックスなのですが、部品が小さいのでランナーから切り離さず表面を棒キサゲで磨いてから切り離した方が楽に作業が出来ます。

ハンダ付けをしますが、無理にクリップで挟まなくても写真の様にフラックスを塗って定位置にパーツをセットし、側面から少量のハンダで取り付ける事が出来ます。
ハンダの量が多い場合はパーツ同士の間に溶けたハンダが入り込浮いてしまいます。その場合は一度パーツを外してから改めてクリップで挟みハンダ付けしましょう。

ランボードは屋根に取り付け位置が判る様に後方にガイドがあります。そこを基準にしっかり固定してから写真の様に点付けして仮止めします。
正しい位置になっているのが確認出来たら本付けします。
本付けが終ったら水洗浄してキサゲをします。



ここがチョット難しいのですが、前面のガラス内側の方向幕を取り付ける為の治具を取り付けます。
このパーツは前面を取付ける前の方がハンダ付け作業は簡単に出来きますが、位置出しが多少難しい部分があります。
確実に方向幕パーツが水平に付けられる方法は、予め治具パーツに方向幕パーツをねじ止めし仮組を行います。
正面から見て水平になるようにセットして片側のみハンダ付けで仮止めします。この時方向幕のパーツにハンダごてが接触しないように慎重に行います。方向幕パーツはホワイトメタルという材質ですがこれはスズです。
ハンダの先が高温になった状態で触れると溶けてしまいます。又、ハンダ作業に手間どって時間が長くなり治具パーツ自体が高温になった場合も、熱が伝わり溶けてしまう可能性もあります。出来るだけ素早く仮止めを行いましょう。
仮止めして正しい位置になっているのが確認出来たら、方向幕のパーツを取り外して残りの片方をハンダ付けします。


ここからは屋上機器のハイライト! 配管作業です。
最初は配管支えを取り付けますがここで注意です。配管は0.5と0.3mmの2種類の真鍮線を使用します。配管支えもこの2種類の真鍮線に対応しています。
又、0.3mmの配管方が一部交差する場所があるので支えパーツは3種類入っています。パーツの形状をよく確認し間違えないようにします。
指定された穴に配管支えを差し込みハンダ付けしますが、パーツが小さいので少しずつ作業を進めて無くさない様にしましょう。

取付方法ですが大まかには2種類の方法があります。表側からハンダ付けする方法と裏側からハンダ付けする方法です。
裏側からハンダ付けをする場合は、配管支えを差し込んだ後マスキングテープなどを表側から貼り指の腹でしっかり押さえ付けておきます。
裏側の支えパーツにフラックスを塗ってハンダ付けします。一般的にはこの方法が多くメーカーの完成品は殆どがこの方法です。
表側からハンダ付けする場合は、差し込んだ支えパーツをピンセットなどで押さえて少量のハンダで取り付けます。



どちらの方法でも良いのですが、裏側からハンダ付けした場合は上手く取り付け出来れば表側にハンダがにじみ出ず表側のキサゲ処理は必要ありません。
ですが大抵は配管支えのパーツより取り付け穴の方が大きいので、隙間から表側に多少ハンダがにじみ出てきます。この場合は表側なのでキサゲ処理をしなければなりません。
表側からハンダ付けした場合は裏側に多少ハンダがはみ出した方が安定するので、裏側はそのまましして表側をキサゲ処理します。
裏側にハンダが余り出ないので見た目はスッキリして綺麗ですが、その分表側のキサゲは裏側からハンダ付けした場合より多少大変になります。
生地仕上げをする場合はこの方法は出来ませんが、塗装をするのでキサゲで表面に傷があっても問題はありません。
ちなみに私は裏側をスッキリさせたいので、特殊な場合を除いて比較的に表側からハンダ付けをしていますがどちらの方法でも問題はありません。しっかり支えが取りつけられている事が大切です。

配管を作ります。
カツミ製など一部のキットに予め配管が出来ているキットもありますが、大抵は自分で真鍮線を曲げて作るのが普通です。
基本的には配管図を見て図面に合わせながら曲げて作りますが、説明書自体がコピーですので寸法が正確とは言えません。
取り付ける場所に合わせながら出来るだけ正確に曲げて作ることが大切です。くれぐれも使用する真鍮線の太さを間違えないようにします。

配管を取り付ける際は支えにシッカリ収まっていることを確認して、点付けで取り付けていきます、真鍮線が細いので熱を加えすぎると反ってしまうので手早く取り付けます。

ヒューズボックスなどを取り付けます。
屋上機器の一部にロストワックスの部品がありますが、予め細く長い配管が付いています。ゲートから切り離す場合この配管部分は長いまま切取って本体取り付け時に現物に合わせてカットします。
その後ハンダ付けする足の部分はキサゲで表面を磨いておきます。

特にヒューズボックスは両側からコードが出ていますが、この配管の曲がり方は多少複雑ですので予めピンセットなどで曲げておいてから本体に取り付けます。



屋上機器のロストワックス部品を指定場所に差し込み裏側からハンダ付けします。
ヒューズボックスのコードは真鍮線で作った配管に合う様にカットして少量のハンダで取り付け、この時点でアンテナなども取り付けます。



基本形状は終了です、が、何か物足りません。チョット手を加えてディティールアップしてみましょう。
このキットは非常に良く出来ていますが妻板部(後方の連結面)に何もディティールがありません。これでは寂しいので雨樋を再現してみました。
方法は簡単で0.4mmの真鍮板から雨樋の受け部分を切出し、長い樋部分は0.4×0.8mmの真鍮板でハンダ付けし再現してみました。
チョット難しいのは雨樋受けが4枚必要ですが同じ形にする事ででしょうか? 簡単なのは4枚の真鍮板を重ねてハンダを固めてから成形し、再度ハンダごてでハンダを溶かしてバラせば同じ形状が出来ます。この方法は案外簡単なのでどなたでも出来ます。

更に手すりの追加もしてみました。方法は罫書き針で取付位置に印を入れて0.4mmのピンバイスで穴を開けてから手すりを製作して取り付けます。表面に罫書き針の傷が入ってしまいますが、少しであれば塗装で消えてしまうので問題ありません。気になる方は穴を開けてからペーパーで傷を消して手すりを取り付けた方が良いでしょう。
更に妻板両端に落下防止柵をつりつけてみました。実車の落下防止柵の幅はかなり広いのですが、実車と同じ様なスケールで取り付けると線路の半径が小さい場合曲がれません。多少ぎりぎりでも曲がれるようにと1.4mm程度の幅で製作しています。
一つ困ったのは、妻板部分の窓下にも手すりが有るのですが、その部分の資料が全く無いので状態が分からず手すりを付ける位置が判りません。
ここは実車を見に行くしかないかもしれません。
ここで便利なアイテムをご紹介致します。このグレーの板はホビダス製で、ピッチが0.5mmきざみで入っており手すり等を決めた寸法で作るのにとても便利なアイテムです。
私は取付け穴を採寸してからこのツールで同じ寸法の場所を利用して曲げて作っています。
私は頂いたものですがこれはホビダスさんのホームページで売られている様です。
とても便利ですので是非御入手してみてはいかがでしょうか?


ついでに車両側面の表示灯が無いのでこれも再現します。

最後は床板取り付け用アングル(ビス受け)です。
知っている方も多いとは思いますが、カツミ製のアングル取り付け治具を使用します。
この優れものはスペーサーの板の調整で2mm〜3mmまでの高さに対応する治具ですが、この優れモノでも今回のみはそのままでは使用出来ません。
というのも通常カツミ製の製品は3mmが殆どですが今回のキットは3.5mmになっています。当然このままの3mm治具では取り付けが出来ません。
幸いこの治具を2セット持っていたので、もう一つのセットから0.5mmのスペーサーを追加して3.5mmにして使用しました。
2セット持っていたので出来ましたが、無い方は0.5mmの真鍮板などでスペーサー代わりにしても大丈夫です。
但しその分止めねじがわずかしか絞める事が出来ないので取り扱いに注意が必要です。

アングルの取り付けです。
先ほどの治具を使用して定位このツールを使って置にセットしてハンダで仮止めします。
アングルの板はかなり厚いのでハンダの温度を十分上げてからハンダ付けします。治具も熱で熱くなるので注意が必要です。
弊社では鉄道車両の再塗装の御依頼がかなり多いのですが、メーカー完成品の塗装を剥がした際、アングルが外れてしまう事があります。
アングルはしっかりハンダ付けした方が良いでしょう。

下の写真の様に3か所の仮止めを行います。

仮止め時点ではキッチリボディ側には付いていません。
床に置いてドライバーなどでアングルを押さえて浮かないようにフラックスをたっぷり流して本付けします。
その後キサゲをして余分なハンダを処理します。


今回はここまでです。
ボディが完成しましたが妻板部の手すりは思案中です。
鉄道模型の基本であるハンダ付けによる組み立てを2回に渡って御説明させて頂きましたが如何でしたか?
御理解して頂ける様出来るだけ細分化したつもりですがまだ不十分な点もあるかもしれません。
その場合は御気軽に御質問ください。
世界3大模型の一つと言われる鉄道模型は非常に歴史のある模型です。私はまだ鉄道模型を初めて7年程度のキャリアしかありませんが、業務で製作している事もありほぼ全てのメーカーのキットを製作してきました。
その中で最も感じたのが鉄道模型が大好きな方の熱意や思い入れです。
プラモデルに比べ、圧倒的に鉄道模型ファンは根強く長年愛しているファンが多いのは驚きます。
特に車輛への拘りやうんちくには凄いものを感じます、考えてみれば当然かもしれません。
最近オープンした京都の鉄道博物館、埼玉、名古屋他の鉄道模型博物館は連日盛況な様ですし、大抵は鉄道模型の巨大なジオラマも目玉の一つになっています。
そういった事を考えても最も身近で子供から大人まで楽しめる模型なのかもしれません。
残念ながら日本の家庭事情ではNゲージしか走らせることが出来ませんが、鉄道模型は素晴らしい趣味だという事を最近特に感じています。
私も鉄道模型の魅力を一人でも多くの方に感じて頂ける様頑張りたいと思います。
一つだけ特に残念なのは真鍮模型のメーカの完成品やキットの価格です。簡単に手が出る金額ではありません。
一部の富裕者の為の趣味と言っても過言ではないので、もう少し手軽に購入出来る価格になればと節に思います。
では次回は塗装編になります。
ウレタン塗装で新車時の美しい姿を再現してみたいと考えています。
では又次回まで、、、今回も御理解頂けたりフ〜ン!なんて思った方はポチッとお願い致します。
5月20日で又一つ年を取りました!
益々模型製作が楽しくなってきましたが好きな事をして御飯が食べられるのは幸せの極みだと感じます。
これからも皆さんに最も近いプロモデラーとして頑張って参りたいと思います!
本題に入る前に、どなたでも経験者であれば一度は経験したことがある鉄道模型のお話しをさせて下さい。
プラモデルで慣れている方にとって最も苦労するのは実はハンダ付けではないんです。
経験のある方も多いとは思いますが、組み立て説明書が理解しにくいという事ではないでしょうか?。
プラモデルの場合は丁寧に全てのパーツ取り付け位置や組み立て方法、順番、指定色などを詳しく記載されたマニュアルが入っています。
所がこの鉄道模型の世界は、どのメーカーもとても初心者に新設丁寧とは言いがたい説明書が普通です。
特にHOゲージの世界では説明書とすら呼べない物も多くあります。
大手のメーカーでも初心者には理解が難しいのに、小さいメーカーの物は「これで作れってか?」と言いたくなる物が圧倒的に多いんです。
慣れている私でもメーカーによっては頭を抱える事もしばしばあります。
タミヤの様なメーカーの組み立て説明書は一定のパターンを使用して馴染みやすく解りやすい内容になっていますが、実は説明書を作るにはかなりの時間と労力が必要でデザインセンスも大きく関わってきます。
鉄道模型メーカーには独特の考え方がある様で、プラモデルに比べて圧倒的にコアなファンが多い為に「知識がある人が作れば良い」という考え方も多少ある様です。ある小メーカーの旧国鉄車両の説明書は数あるキットの車両全てが共通説明書なんてのもあります(手抜き?)。
生産数も非常に少なく流通も限られている分、数が無いので大抵印刷ではなくコピーを使用しているのも普通です。
初心者には大手メーカー(カツミやエンドウなど)のキットは、製品によって完成写真や詳細写真が入っていたりするので(モノクロ写真ですけどね)、分かりやすい事もあり最初は大手のメーカーにした方が良いでしょう。
それでも難しい部分はあります。基本的に図面が読めない方やそれなりの知識が無い方にはブラスキットは向かないと言っても過言ではありません。
ではどうしたら理解できるのでしょうか?
「実車の資料を集める!」
「実車の勉強をする!」
これにつきます! 今の所どのキットも実車を完全再現しているキットは殆どありません。モデラーの腕次第で良くも悪くもなると言う事です。
キットのパーツをよく見て説明書と実車を比べるて理解するしかありません。初心者には何と言ってもパーツリストのパーツ名を見てもどの部品かも解らないのが当たり前です。
ある程度慣れるとパーツの形状で何処に付くパーツが解る様になってきますが、慣れるまでは先に述べた方法しか無いと言っても良いでしょう。
もう一つは図面を読む力を養いましょう。どのメーカーの物も良い悪い別として図面が付属しています。やはり多少なり図面を読む力が必要です。
どうしても資料が入手出来ない、図面が解らない場合は
「良く知ってる人にすがる!」
やはり知っている方は当然ながら強いです。パーツを見ただけで名前が解りますし取り付け位置も教えてくれます。
それでも解決出来ない場合は
「手を抜く!」
どうしても詳細が解らなかったり理解できない場合は自分なりの創造の完成品に挑みましょう!
それでも出来ない場合は
「潔く諦めます!」
って事でしょうか? 奥の手は
「ナガエアートに御依頼する!」
簡単ですね〜。これが鉄道模型です。
私も個人的に製作しているキットは詳細が解らず放置して「そのうち解ったら作ろう!」的な中途半端キットもあります。恐らく解らず仕舞で、、、、、
HOのキットはこういう具合ですが、Nゲージのキットは比較的に説明書が分かりやすい物が多いので初心者でも余り苦労は無いと思いますし、ワールド工芸さんのキットはかなり丁寧で親切な説明書なので、初心者でもじっくり取り組めば組み立てる事が出来ると思います。
色々とうんちくを述べましたが結果的に説明書の解読方法を要領を得たアドバイスが出来きていない様な気がします。
改めてお詫び申し上げます。
では気分を変えて本題に入りましょう!
今回はボディの前面の取り付けから参ります。
車両の顔となる部分は前回御説明したロストワックス部品です。このままでは使用出来ません。
最初はパーツ下側のゲートを切飛ばします。このゲートかなり太いので大きめのペンチなどで切った方が楽です。

切取った後は綺麗に処理しなければなりません。ヤスリでガリガリ削るのですがこのヤスリについて一言!
一般的に使用されるプラモデル用などのヤスリでは刃が弱い為に簡単に削れないですしヤスリがダメになっていまいます。
又金属用でも刃が粗いとゲートの角に引っかかってしまいスムースに作業できません。
そこでお勧めなのはダイヤモンドヤスリです。削りやすく使い勝手も非常に良いので大変重宝します。エッチングなどのゲート処理にも対応できるのでありがたいツールです。
タミヤ製のもありますが基本的にホームセンターで購入した方が好みに合ったツールを選ぶことが出来ます。
ホームセンターでは形の大小を始め棒型や角型もあります。ここは最低でも平たいタイプと細い棒型だけでも入手出来れば
かなり活躍してくれます。
ここで注意なのですが、このダイヤモンドヤスリは当たりはずれがあります。余り削れない場合は残念ながらはずれです。
私の同じメーカーのもので何度も経験しました、はずれが少ないのはホームセンターで購入したものです。
今の所ホームセンターで購入したダイヤモンドヤスリは「はずれ」に当たった事はありません。(あくまで主観です)
このダイヤモンドヤスリを使用してゲートの処理をしますが、一定の方向で平らになるように削ります。

前回も御説明しましたがロストワックス部品はそのまま使用が出来ません。このままではハンダ付けが出来ませんし、表面がザラザラしていて綺麗ではないので表面の黄色くなった部分を処理します。
特に前面は大切な車両の顔です。320番のサンドペーパーを使用して削り過ぎて変形しない様丁寧に磨きます。
窓枠などの凹んだ部分は簡単に出来ませんので、前回ハンダ処理に使用した棒毛キサゲを使用すると簡単に綺麗に磨くことが出来ます。

これが磨いた状態と未処理の状態です。
良く見て頂くと未処理の方の表面がザラついた感じが見えますよね。

前面パーツの裏側に運転台の取り付け用ステーをハンダ付けします。
ここは説明書に裾からの取り付け位置が記載されているので指定位置にハンダ付けしますが、先ほど説明した通り処理がされていないとハンダ付けが出来ません。裏側のパーツ取り付け場所は、棒毛キサゲ等で表面を磨いてからハンダ付けしましょう。

前面パーツを取り付けます。
ここで大切なポイントです。今回のキットはボディと前面パーツの勘合はかなり良いので苦労はしませんでしたが、中には勘合が悪く合わない物も少なくありません。比較的にロストワックス部品の前面はそれほど勘合に問題はありませんが、それでも中には合わない物が多々あります。
特に旧商品は、前面のパーツが真鍮プレスで出来ている場合は何度も仮組を行い接合部分を曲げたりしながら出来るだけ合うようにしなければなりません。
基本的には上面を合わせるか裾を合わせるかの方法です。
私の場合は特別合わない場合以外は裾を合わせます。理由は、上面を合わせの場合は屋根の形状に合わせながら帳尻を合わせると、場合によって裾が合わなくなる事があるからです。その場合裾を合わせる為に削って整形するのですが、運転ドアと乗降ドアのクツズリの高さが合わなくなったりして見栄えが悪くなるケースがあります。裾から合わせて屋根の形状を面一に合わせる方が処理が簡単だからです。
前面パーツの方が高ければ削れば問題ありませんし、低くて足らなければパテ盛して整形すれば簡単です。
では取り付け方法です。
裾をキチンと合わせて前面パーツ裏側のボディの治具に押し当てて、出来るだけ側面と面一になるようにします。
フラックスを十分な量塗っておきハンダの熱を最上まで上げてハンダ付けします。
これは前面のロストワックス部品がかなり厚みがあるので素早くハンダ付けをする為です。
ハンダは仮止めですので適当に外れないようにハンダ付けをすれば十分です。


次は反対側の裾も同じ要領で仮止めします。

上面のハンダ付けをします。
特にここは面一にする部分が大きいのでそれなりの力で押さえて出来るだけ面一になるように仮止めします。

反対側です。

仮止め状態でボディと前面の勘合を確認し問題が無ければ最後に天井の真ん中を仮止めします。
要領は全て同じ方法で行います。
やけどが怖い方はくれぐれもベーク材などを利用して押さえてからハンダ付けして下さい。

位置や形状を確認して綺麗に合っている様でしたら本付けします。

本付けが終了したら整形をします。
鉄道模型は出来るだけキッチリ仕上げたいですよね。ここも前回同様治具を使用して320番のペーパーで磨き上げます。
側面の面に状態に合う様丁寧に仕上げていきます。特に裾側はクツズリのモールドが有るので削り取らないように仕上げます。
ここで削り過ぎたりすると側面が反って見えたりするので出来るだけ平滑を心がけます。

今回のキットは比較的に綺麗に合っていたので、上面はペーパーがけをせずキサゲ等で余分なハンダを取って仕上げました。

如何ですか? 綺麗に仕上がりました。
上面の雨樋部分は側面板の上部と繋がるように整形し、裾も同じように側面板の裾と繋がるように仕上げます。
ここで前面のパーツと側面の繋ぎ部分に乗務員用のドアがありますが、手すり部を見ると隙間が空いています。
これは上手く繋がらかったのではなく、パーツ構成上後から埋める様になっています。

キットにこの隙間を埋める真鍮角棒があるので、裏側から定位置にセットして少量のハンダで取り付けます。
くれぐれもハンダを盛り過ぎないようにします。盛り過ぎると表側の手すりの開口部にハンダがはみ出してキサゲがしにくくなります。
少量のハンダで綺麗に付いた場合は表側に殆どハンダが出てこないので処理の必要も無くなります。
余談ですが写真を見て頂くと下面部に綺麗にペーパーで処理しているのが解ります。

ボディの基本形状が出来ました。
上面の雨樋も綺麗に繋がっているのが解りますでしょうか?
完成度を上げる為にも是非拘っておきたい部分です。

屋上の組み立てです。
屋上機器は鉄道模型の醍醐味の一つです。実車と同じ配管がされていると車体自体の魅力は一気に上がります。
最初はランボードを取り付けます。
この車両のランボードはL字型のアングルを取り付ける様になっていますが、両端に空間が出来ないように埋めるためのパーツが付いています。
このパーツもロストワックスなのですが、部品が小さいのでランナーから切り離さず表面を棒キサゲで磨いてから切り離した方が楽に作業が出来ます。

ハンダ付けをしますが、無理にクリップで挟まなくても写真の様にフラックスを塗って定位置にパーツをセットし、側面から少量のハンダで取り付ける事が出来ます。
ハンダの量が多い場合はパーツ同士の間に溶けたハンダが入り込浮いてしまいます。その場合は一度パーツを外してから改めてクリップで挟みハンダ付けしましょう。

ランボードは屋根に取り付け位置が判る様に後方にガイドがあります。そこを基準にしっかり固定してから写真の様に点付けして仮止めします。
正しい位置になっているのが確認出来たら本付けします。
本付けが終ったら水洗浄してキサゲをします。



ここがチョット難しいのですが、前面のガラス内側の方向幕を取り付ける為の治具を取り付けます。
このパーツは前面を取付ける前の方がハンダ付け作業は簡単に出来きますが、位置出しが多少難しい部分があります。
確実に方向幕パーツが水平に付けられる方法は、予め治具パーツに方向幕パーツをねじ止めし仮組を行います。
正面から見て水平になるようにセットして片側のみハンダ付けで仮止めします。この時方向幕のパーツにハンダごてが接触しないように慎重に行います。方向幕パーツはホワイトメタルという材質ですがこれはスズです。
ハンダの先が高温になった状態で触れると溶けてしまいます。又、ハンダ作業に手間どって時間が長くなり治具パーツ自体が高温になった場合も、熱が伝わり溶けてしまう可能性もあります。出来るだけ素早く仮止めを行いましょう。
仮止めして正しい位置になっているのが確認出来たら、方向幕のパーツを取り外して残りの片方をハンダ付けします。


ここからは屋上機器のハイライト! 配管作業です。
最初は配管支えを取り付けますがここで注意です。配管は0.5と0.3mmの2種類の真鍮線を使用します。配管支えもこの2種類の真鍮線に対応しています。
又、0.3mmの配管方が一部交差する場所があるので支えパーツは3種類入っています。パーツの形状をよく確認し間違えないようにします。
指定された穴に配管支えを差し込みハンダ付けしますが、パーツが小さいので少しずつ作業を進めて無くさない様にしましょう。

取付方法ですが大まかには2種類の方法があります。表側からハンダ付けする方法と裏側からハンダ付けする方法です。
裏側からハンダ付けをする場合は、配管支えを差し込んだ後マスキングテープなどを表側から貼り指の腹でしっかり押さえ付けておきます。
裏側の支えパーツにフラックスを塗ってハンダ付けします。一般的にはこの方法が多くメーカーの完成品は殆どがこの方法です。
表側からハンダ付けする場合は、差し込んだ支えパーツをピンセットなどで押さえて少量のハンダで取り付けます。



どちらの方法でも良いのですが、裏側からハンダ付けした場合は上手く取り付け出来れば表側にハンダがにじみ出ず表側のキサゲ処理は必要ありません。
ですが大抵は配管支えのパーツより取り付け穴の方が大きいので、隙間から表側に多少ハンダがにじみ出てきます。この場合は表側なのでキサゲ処理をしなければなりません。
表側からハンダ付けした場合は裏側に多少ハンダがはみ出した方が安定するので、裏側はそのまましして表側をキサゲ処理します。
裏側にハンダが余り出ないので見た目はスッキリして綺麗ですが、その分表側のキサゲは裏側からハンダ付けした場合より多少大変になります。
生地仕上げをする場合はこの方法は出来ませんが、塗装をするのでキサゲで表面に傷があっても問題はありません。
ちなみに私は裏側をスッキリさせたいので、特殊な場合を除いて比較的に表側からハンダ付けをしていますがどちらの方法でも問題はありません。しっかり支えが取りつけられている事が大切です。

配管を作ります。
カツミ製など一部のキットに予め配管が出来ているキットもありますが、大抵は自分で真鍮線を曲げて作るのが普通です。
基本的には配管図を見て図面に合わせながら曲げて作りますが、説明書自体がコピーですので寸法が正確とは言えません。
取り付ける場所に合わせながら出来るだけ正確に曲げて作ることが大切です。くれぐれも使用する真鍮線の太さを間違えないようにします。

配管を取り付ける際は支えにシッカリ収まっていることを確認して、点付けで取り付けていきます、真鍮線が細いので熱を加えすぎると反ってしまうので手早く取り付けます。

ヒューズボックスなどを取り付けます。
屋上機器の一部にロストワックスの部品がありますが、予め細く長い配管が付いています。ゲートから切り離す場合この配管部分は長いまま切取って本体取り付け時に現物に合わせてカットします。
その後ハンダ付けする足の部分はキサゲで表面を磨いておきます。

特にヒューズボックスは両側からコードが出ていますが、この配管の曲がり方は多少複雑ですので予めピンセットなどで曲げておいてから本体に取り付けます。



屋上機器のロストワックス部品を指定場所に差し込み裏側からハンダ付けします。
ヒューズボックスのコードは真鍮線で作った配管に合う様にカットして少量のハンダで取り付け、この時点でアンテナなども取り付けます。



基本形状は終了です、が、何か物足りません。チョット手を加えてディティールアップしてみましょう。
このキットは非常に良く出来ていますが妻板部(後方の連結面)に何もディティールがありません。これでは寂しいので雨樋を再現してみました。
方法は簡単で0.4mmの真鍮板から雨樋の受け部分を切出し、長い樋部分は0.4×0.8mmの真鍮板でハンダ付けし再現してみました。
チョット難しいのは雨樋受けが4枚必要ですが同じ形にする事ででしょうか? 簡単なのは4枚の真鍮板を重ねてハンダを固めてから成形し、再度ハンダごてでハンダを溶かしてバラせば同じ形状が出来ます。この方法は案外簡単なのでどなたでも出来ます。

更に手すりの追加もしてみました。方法は罫書き針で取付位置に印を入れて0.4mmのピンバイスで穴を開けてから手すりを製作して取り付けます。表面に罫書き針の傷が入ってしまいますが、少しであれば塗装で消えてしまうので問題ありません。気になる方は穴を開けてからペーパーで傷を消して手すりを取り付けた方が良いでしょう。
更に妻板両端に落下防止柵をつりつけてみました。実車の落下防止柵の幅はかなり広いのですが、実車と同じ様なスケールで取り付けると線路の半径が小さい場合曲がれません。多少ぎりぎりでも曲がれるようにと1.4mm程度の幅で製作しています。
一つ困ったのは、妻板部分の窓下にも手すりが有るのですが、その部分の資料が全く無いので状態が分からず手すりを付ける位置が判りません。
ここは実車を見に行くしかないかもしれません。
ここで便利なアイテムをご紹介致します。このグレーの板はホビダス製で、ピッチが0.5mmきざみで入っており手すり等を決めた寸法で作るのにとても便利なアイテムです。
私は取付け穴を採寸してからこのツールで同じ寸法の場所を利用して曲げて作っています。
私は頂いたものですがこれはホビダスさんのホームページで売られている様です。
とても便利ですので是非御入手してみてはいかがでしょうか?


ついでに車両側面の表示灯が無いのでこれも再現します。

最後は床板取り付け用アングル(ビス受け)です。
知っている方も多いとは思いますが、カツミ製のアングル取り付け治具を使用します。
この優れものはスペーサーの板の調整で2mm〜3mmまでの高さに対応する治具ですが、この優れモノでも今回のみはそのままでは使用出来ません。
というのも通常カツミ製の製品は3mmが殆どですが今回のキットは3.5mmになっています。当然このままの3mm治具では取り付けが出来ません。
幸いこの治具を2セット持っていたので、もう一つのセットから0.5mmのスペーサーを追加して3.5mmにして使用しました。
2セット持っていたので出来ましたが、無い方は0.5mmの真鍮板などでスペーサー代わりにしても大丈夫です。
但しその分止めねじがわずかしか絞める事が出来ないので取り扱いに注意が必要です。

アングルの取り付けです。
先ほどの治具を使用して定位このツールを使って置にセットしてハンダで仮止めします。
アングルの板はかなり厚いのでハンダの温度を十分上げてからハンダ付けします。治具も熱で熱くなるので注意が必要です。
弊社では鉄道車両の再塗装の御依頼がかなり多いのですが、メーカー完成品の塗装を剥がした際、アングルが外れてしまう事があります。
アングルはしっかりハンダ付けした方が良いでしょう。

下の写真の様に3か所の仮止めを行います。

仮止め時点ではキッチリボディ側には付いていません。
床に置いてドライバーなどでアングルを押さえて浮かないようにフラックスをたっぷり流して本付けします。
その後キサゲをして余分なハンダを処理します。


今回はここまでです。
ボディが完成しましたが妻板部の手すりは思案中です。
鉄道模型の基本であるハンダ付けによる組み立てを2回に渡って御説明させて頂きましたが如何でしたか?
御理解して頂ける様出来るだけ細分化したつもりですがまだ不十分な点もあるかもしれません。
その場合は御気軽に御質問ください。
世界3大模型の一つと言われる鉄道模型は非常に歴史のある模型です。私はまだ鉄道模型を初めて7年程度のキャリアしかありませんが、業務で製作している事もありほぼ全てのメーカーのキットを製作してきました。
その中で最も感じたのが鉄道模型が大好きな方の熱意や思い入れです。
プラモデルに比べ、圧倒的に鉄道模型ファンは根強く長年愛しているファンが多いのは驚きます。
特に車輛への拘りやうんちくには凄いものを感じます、考えてみれば当然かもしれません。
最近オープンした京都の鉄道博物館、埼玉、名古屋他の鉄道模型博物館は連日盛況な様ですし、大抵は鉄道模型の巨大なジオラマも目玉の一つになっています。
そういった事を考えても最も身近で子供から大人まで楽しめる模型なのかもしれません。
残念ながら日本の家庭事情ではNゲージしか走らせることが出来ませんが、鉄道模型は素晴らしい趣味だという事を最近特に感じています。
私も鉄道模型の魅力を一人でも多くの方に感じて頂ける様頑張りたいと思います。
一つだけ特に残念なのは真鍮模型のメーカの完成品やキットの価格です。簡単に手が出る金額ではありません。
一部の富裕者の為の趣味と言っても過言ではないので、もう少し手軽に購入出来る価格になればと節に思います。
では次回は塗装編になります。
ウレタン塗装で新車時の美しい姿を再現してみたいと考えています。
では又次回まで、、、今回も御理解頂けたりフ〜ン!なんて思った方はポチッとお願い致します。
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皆さんこんにちは!
連休は如何お過ごしでしたでしょうか? 旅行や久しぶりにのんびり出来てリフレッシュ出来ましたでしょうか?
私は残念ながら一日も休みは無く仕事三昧で終わってしまいました。
ツーリングに行こうとも考えましたが何処に行っても人や車が多いのでバイクに乗っても走りにくいだろうと思い断念!
何処かで代休を取ってツーリングに行きたいと思ってます。
さて! 迷いに迷った製作キットなのですが悩んだ末に、今回は多少リクエストが御座いました鉄道模型を製作しようと思います。
今までブログで製作した事は有りませんが、皆さんに御興味を持って頂けたら幸いです。
御存じの方もいらっしゃるとは思いますが、私自身一応RMモデル誌の鉄道モデラーの一人なんですよ〜。
最近は余り出番が少ないのですが近いうちに出番がありそうです。
製作するキットですが個人的にはHOゲージが好きなのでスケールはHOで決定!
製作するのは自分の持っているキットとにらめっこしながら考えた末、江ノ電に決定!
というのも長編成の車両だと製作時間が多く必要になり最終回まで時間がかなり必要です。
内容を濃くする為にも2両編成で全国的に有名な江ノ電に決めました。
ここで最も迷ったのですが、手持ちのキットが旧500系と新500系の両方を持ってたのでどちらのキットにするかです。
旧車両は人気者で製作している方が多そうなので新しい車両にしてみました。
ブラスキットという事もあり製作した事が無い方も多いと思いますが、金属模型の面白さを知って頂きたいので製作経験が全く無い方でもブログ見て製作出来る内容にしたいと思い、完成まで詳しく基本的な方法で御紹介していきます。
最初はブラスキットに使用するツールの御紹介、組み立てから始め塗装、配線作業、組み立てと行います。
途中解らない場合は何時もの様に御質問ください。
又、Nゲージのキットの場合は多少違う所もありますので今回はHOの基本だとお考えください。
ブラスキットだから難しいという事はありません。方法さえ知って頂ければ初めての方が「これなら出来る!」と思って頂けるはずです。
経験者の方は「知ってるよ!」なんて思うでしょうが一人でも多くの初心者の方に教えて頂ける様お付き合い下さい。


(カツミ目黒店様に御承諾のカツミホームページより2枚の写真を使用させて頂いております)
では早速本題に入りましょう。
製作するキットはカツミ製の江ノ電新500系です。カツミさんと弊社は業務提携をしており修理や特別仕様の製作をさせて頂いているので敬意を表してカツミ製にさせて頂きました。
でもこの車両は鉄道模型ファンにすれば賛否両論らしく、昔の方の車両しか評価しない方も多い様ですが、私自身は現代の江ノ電らしくて大好きです。もちろん旧500系も好きですよ。
では参りましょう!
キット内容ですが通常のキットと少し違っているのがボディがコの字型でプレスされていないという事でしょうか。
このキットはボディは貼り合わせなので、ここだけが少し厄介ですが他は標準的な内容です。
モーターや台車、室内灯も付属しています。パンタグラフのみ用意すれば良いので初心者にも安心なキットです。


使用するツールの御紹介から参りましょう! まずはハンダごてです。これが無ければ始まりませんよね。
模型用で一般的に良く知られているのは100Wの大きいタイプです。一般的に大きくて長いハンダごてを使用する事が多い様ですが、重くて長い事もあり細かい作業はしにくいので私はこのハンダごてを使用していません。

私が使用しているのは白光社のハンダごてです。このハンダごては黄色いボタンを押すと熱が上がる様になっていて、普通は30Wの状態からボタンを押すと130Wまで短時間で上がってくれる優れものなんです。
真鍮製のキットは通常0.4mmの厚みの板を使用していますが、そういった場所にはボタンを押して130Wで作業し、板厚の薄い所や配管などの取り付け低い温度で作業が出来るので便利な優れものです。
又、コテ先が細い分少量のハンダを使用する事が出来るので配線作業もこの一本で出来ます。
私はこの一本で全てのキットの製作をしています。結構年期の入った相棒です!
もちろん! 従来のハンダごてや好きなハンデごてで問題はありません。ただし余り温度が上がらない30Wのや50W等のタイプは、温度が低すぎてハンダは溶けても真鍮板に熱が伝わらなかったり異常なほど時間がかかってしまいます。作業を考えると100Wは必要です。
ちなみに標準で付いているコテ先は尖っていて細い為に、130Wの使用が多いと先が熱によって折れたりしやすいので先の平たいタイプに交換して使用してしています。先が平たい分熱の伝わる効率が良いのでお勧めです。
当然、作業中の安全の為にハンダごて用のスタンドもお忘れなく!

ハンダごてを使用するにはハンダとフラックスが必要です。
ハンダの種類ですが私の場合は板金用のヤニ無ハンダとステンレス用フラックスを使用しています。
ここでハンダのヤニ入りとヤニ無しの使用用途を簡単に御説明します。
ヤニ無ハンダを使用する場合は、フラックスを使用しないと真鍮版などに食い付かずハンダ付けが出来ませんが、ヤニ入りハンダはヤニがフラックスの代わりになるのでフラックスは必要ありません。
フラックスを使用しないヤニ入りハンダは比較的に低温で使用します。基本的には電子部品などの組み立時などです。
フラックスを使用しない理由はそれ自体が強酸で部品や周辺の基盤を痛める原因になるからです。付着したフラックスは水で洗浄すれば洗い流せますが、電子基板などは水洗い出来ないので当然ですよね。
又、ヤニ入りハンダでキットを製作すると、高温でハンダ付けする分ハンダに入っているヤニが焦げて周辺が茶色くなって付着します。水洗いでは簡単に落とせないですしヤニ自体がシミにもなります。
ではどうしてヤニ無ハンダを使用するのか?
ハンダ作業は「ハンダ付け」と呼びますが実際は「流し込む」と言った方が正解です。ヤニ入りハンダは点付け作業に向いていますが流し込むという作業に向きません。フラックスを部品の間に流し込むと、フラックスにそってハンダが流れてくと言った具合です。
作業が終了したら水でフラックスを洗い流しますがこれが重要です。放置するとフラックスが真鍮版を酸化させて腐食してしまいます。
基本的には各作業の終了都度、水洗浄する事が大切です。
他にはキサゲやクリップです。
キサゲは金属のブラシの様な物です。キサゲは余分なハンダを削り取る為に必要で狭い場所などは大変重宝します。
クリップはハンダ付け中に火傷などしない為に部品を挟んでハンダ付けするのに便利です。
お薦めなのがアルミ製のクリップです。アルミはハンダ付けが出来ないのでクリップにハンダが付いてもキットに付いてしまう事ありません。
ですがフラックスがクリップに付着した状態で放置すると、表面が酸化し動かなくなるので注意が必要です。
作業が終了したら水洗浄しておきましょう。
どうしてもクリップできない場所などにはベーク材の小板を使用して挟む方法もありますし、床に置いてハンダ付けをする場合は高熱で作業テーブルを痛めない為の台替わりになる大きめのベーク材もあります。今回の作業中にも使用しています。

では早速作業に入りましょう!
まずはボディからですが先にも述べたようにボディがコの字型で成型されていません。このキットについては実車のスタイルを考えての部品割です。
側面の板上部より屋根が少し低い位置に付きますが、これが雨樋になっている為です。
ボディ側板は4枚ありますが、屋根を取り付ける為のステーをボディ裏側にハンダ付けをします。
ここからのハンダ付け作業が今後の基本になるので良く御理解ください。
ステーはボディ裏側に溝があるのでここにハメ込みます。精度が良いので綺麗に収まります。

ハメ込んだらフラックスを流し込みます。フラックスはハンダを導く為に作業の都度流し込みます。
私は爪楊枝を使用していますが綺麗に流せれば何でも良いと思います。
お手軽なのはフラックスは強酸で腐食させる力が強いので経済的に考えて爪楊枝が一番です。百円均一の爪楊枝で十分です。
フラックスが塗られていない場所はハンダが付かないので直ぐに解ります。フラックスはハンダ付けする部分に全て塗るようにしましょう。

ハンダ付けをしてみましょう。
ここで使用されているステーは0.4mmの細い真鍮製角材です。細い分熱を加えすぎると反ってしまいます。
温度を少し高くして少量のハンダを点付けして仮止めをします。
100Wの固定タイプのハンダごてを使用される方は、ボディ板に長く当てない様に注意してください。

これが終了した状態です。

本付け作業をします。フラックスが十分残っていれば問題ありませんが、蒸発していたり不十分な場合はもう一度フラックスを塗っておきます。
ここが重要です。余りハンダを多く使用しないのがコツです。ハンダが多いと余分な部分を取るだけで大変な作業になります。
十分固定できる程度のハンダの量で一気にコテ先を引くように流し込んでいきます。
先にもお話ししたように私の使用しているハンダごてはボタンを押すと温度が上がるタイプなので、本付け時に十分高温にしてから行うと気持ち良い程綺麗に流れてくれます。

本付け終了です。綺麗に付きました。
表面が光っていて見にくいのですが、かなり少量のハンダで接着しているのが分かりますでしょうか?

フラックスを洗い流します。
水で十分ですが洗い残しの無いように綺麗に流します。この時に部品を曲げたりしないように丁寧に洗います。

次は乗降用のドアの取り付けです。
写真を見て頂くとドアパネルパーツのドア周辺がエッチング加工によって1段低くなっています。そのままボディにハメ込む仕様になっているので仮組してみます。

綺麗にハマると小さい音でカチッと音がします。左右に動かしてみて動かない様でしたら綺麗に収まっているという事になります。

ハンダ付けをします。
フラックスを予めドアの下部に塗っておき、ハンダを流し込みます。
上からでも下からでもどちらでも良いのですがハンダ付けをする際、十分フラックスが流し込まれていることが大切です。
又、私は素手でパーツを保持していますが、不安な方は先に御紹介したアルミ製クリップで仮止めしてからハンダ付けをすれば安心です。
この様なボディなどのやや厚い真鍮板のハンダ付けには、私と同じコテを使用している方はハンダごての温度を十分に上げてから行います。

上側のハンダ付けです。ドアパーツが浮かない様ピンセットなどでシッカリと押さえてフラックスを塗ります。

ピンセットで押さえたまま一気にハンダを流します。
下に敷いて使用しているのがベーク材の板です。焼けにくい材質なのでテーブル代わりに使用しています。

ハンダ付けが終了しました。ドアパネルは全周をハンダ付けしていますが、上下部のみハンダ付けしても大丈夫です。
キットにより変形していたりした場合は、このように全周ハンダ付けをした方が変形の修正にもなります。

キサゲをして余分なハンダを取ります。
基本的にキサゲ作業は棒キサゲで取るのが一般的です。キサゲにはブラシの毛の太さの違う物がありますが使用しているのは一番毛が細いタイプです。少量のハンダで作業出来た場合はこの程度のキサゲで簡単に取ることが出来ます。
楽に作業する為にもハンダは出来るだけ少量で作業した方が効率が上がります。簡単にキサゲする為にもハンダの量は少な目にします。
尚、この作業は多少力が入るので指先が痛くなったりすることがあります。1〜2両の車両の製作なら問題はありませんが
10両など車両数が多くなると大変です。
私は業務でも鉄道模型を製作しているので棒キサゲは部分的に使用しています。
私の場合はハンドリューターで金属ブラシを使用してキサゲをしています。これは大変便利で短時間で作業が出来るのと指に負担が余りかからないので非常に楽です。
但し、新品の金属ブラシを使用する場合はチョット注意が必要です。この金属ブラシは非常に研磨力が高いので、真鍮程度であれば少しでも力をかけると表面を荒らしてしまいます。新品時は優しく触れる程度で研磨した方が傷を作りません。
ある程度使用したブラシであれば殆ど傷を付ける事は無くなります。
このリューター使用をお勧めして使用された方は作業のスピードの速さと手軽さに驚きます。
中には「邪道だ!」なんていう方も居ますが楽に作業が出来ますし、手にも負担が少ないので是非使用してみて下さい。


いくら頑張ってキサゲしてもどうしても取り切れない部分があります。キサゲには平たいタイプの物もあり手が入らない場所などのハンダをこそぎ取れる物もありますが、それでも完全に取り切れません。
今回の様なタイプのキットは屋根を取り付けるステー部分は、出来るだけ綺麗にハンダを取った方がキッチリ組み立てる事が出来ます。
こういう場合はカッターの先などの鋭角な物でキサゲをするのが簡単です。カッターの場合は新品の刃を使用して何度かキサゲをすると糸の様な状態で削り取れて、余分なハンダを完全に取ることが出来ます。

いよいよボディの箱組です。
ボディが屋根と正しい角度になるように仮組して確認出来たらハンダ付けを行います。
ここでもフラックスをハンダ付け面に十分な量を塗ってから点付けでハンダ付けで仮止めをします。

大量のハンダを使用するのではなく少量のハンダで両端と真ん中、3か所程度で仮止めしておきます。


ここで妻板を合わせて正しい角度かどうか確認します。この段階ではハンダ付けしてあっても点止めなので簡単に曲げる事が出来ます。
何度も合わせてみて無理なくピッタリ合うようにします。

正しい角度になった所で本付けです。屋根のステーが細いので熱で曲がらないように注意しながらハンダ付けします。

ハンダが終了したら水で洗浄してフラックスを綺麗に流します。水分を拭き取るか乾燥させたらキサゲをします。
ここでのキサゲでは強度が欲しい場合は、ハンダを完全に取り切らない方が強度を保つ事が出来ます。
窓が大きい車両などはハンダが残っていると外から見えて見栄えが悪くなるので注意しましょう。
今回は十分な強度が保てそうなので綺麗にキサゲを行いハンダを取っています。

両側をハンダ付けしてボディが出来ました。この時点で屋根の表面の両端とボディとの境目に多少ハンダがはみ出ているのでキサゲして処理したい所ですが、強度が足りないのでキサゲ中に無理に力をかけボディが曲ったりしないようキサゲはしません。

妻板をハンダ付けします。
妻板とボディがピッタリ合うように指で押さえます。こてを当てすぎて指に火傷をしないよう、小さい角ベーク材で挟んでハンダ付けをした方が初心者には安全です。ここでもフラックスを十分塗った後、四隅を点付けで仮止めをしてから本付けします。


ハンダ付けが終了したら妻板を整形します。平たい治具に320番のサンドペーパーを両面テープで貼り付けて磨きます。
この方が表面が変形せず整形が出来ます。
又、妻板部に予めホロ枠のパーツがハンダ付けしてありますが、整形後ホロ枠をハンダ付けした場合にコテで熱を加えすぎると綺麗に処理された接合部分が熱によって外れてしまったり、ハンダが溶けたりヒケたりしない為予めハンダ付けしています。

大体の形が出来たら屋根裏の部品を取り付けます。
この作業は出来ればボディを形にする前に行った方が簡単なのですが、私が不注意で忘れていたのでこの時点で行いました。
但し、全面パーツを付けてしまうとハンダごてが入りにくくなるので、必ず前面のパーツを取り付ける前に行います。
このパーツは室内灯の取り付け治具ですが、説明書に取り付け位置の寸法が記載されています。
面倒な方は写真の様に屋上のエアコンなどの取り付け用の穴を中心に合わせてハンダ付けすれば定位置になります。
ちなみに取り付け後に寸法を測ってみましが、説明書と同じ寸法の位置になっていました。
ここでのハンダ付けも通常と同じ様にフラックスを使用してハンダ付けした後洗浄します。

取付が終了しました。センターに付いているのが室内灯の取り付け用治具、妻板側に付いているパーツは照明のスイッチ取り付け治具です。
この後、棒キサゲを使用して余分なハンダを取り除きます。

パンタ台の取り付けです。
このパーツはロストワックスで出来ていますが、ロストワックスを知らない方に簡単御説明します。
基本的には形の元になる造形をワックスと言われるロウを使って原型製作します。鋳型の中に原型をセットして高温でロウを溶かして原型を取り出し、出来た空洞の中に材料を入れて固めたものです。比較的に精度が高く少量の生産に向いています。
ロストワックスでの成型部品は鉄道模型の世界では当たり前になっており、有名メーカーでは普通に使用されています。
このロストワックスパーツの扱い方です。
ロストワックス部品は表面かなり濃い黄色っぽい色になっていますが、これは離型剤が残って付着しているからです。
この粉っぽい表面を綺麗にしないとフラックスを塗ってもハンダを弾いてしまい食いつきません。ハンダ付けする部分をキサゲやペーパーで磨いてからハンダ付けを行います。
鉄道模型では一般的に真鍮と同じ材料が使用されていますが、材質としては柔らかいので最初から曲がっていたりすることもしばしばあります。
ですが柔らかい分簡単に元に手で戻せるので、変形したパーツが入っていても安心してください。
この後もロストワックス部品は出てきますので参考にして下さい。

パンタ台はテーパーが付いています。取り付け部の厚みが薄い方が外側になります。間違えないようにしてください。
間違えて取り付けるとパンタを取り付ける際、パンタ台が斜めになっているので正常にパンタの取り付けが出来なくなります。

取り付けた後です。

今回はここまでです。
ハンダ付けの基本などを御紹介させて頂きましたが、御理解頂けましたでしょうか?
ブラスキットは一般的には難しいと思われがちですが、決してそんなことはありません。方法が理解出来ればどなたでも楽しむ事が出来ます。
鉄道に興味が無い方も居るとは思いますが、私自身は鉄道模型のおかげで技術が広がりました。
カーモデルのエッチングパーツ使用時に部分的にハンダで組み立てたりと様々な場所で利用できます。
次回も同じように出来るだけで全てのパーツの取り付けを御紹介させて頂く予定です。
組み立てが終了したら塗装編です。やはり最も難しいのは塗装ではないでしょうか?
塗装も出来るだけ解りやすく全ての工程を御紹介します。
初めて鉄道模型を御紹介させて頂きましたが如何でしたでしょうか? 理解が出来ない部分があった場合は何時もの通り
お気軽に御質問ください。
次回は前面の取り付け、屋上機器の取り付け等です。
では第二回目は早々に更新する予定です。お楽しみに〜。
連休は如何お過ごしでしたでしょうか? 旅行や久しぶりにのんびり出来てリフレッシュ出来ましたでしょうか?
私は残念ながら一日も休みは無く仕事三昧で終わってしまいました。
ツーリングに行こうとも考えましたが何処に行っても人や車が多いのでバイクに乗っても走りにくいだろうと思い断念!
何処かで代休を取ってツーリングに行きたいと思ってます。
さて! 迷いに迷った製作キットなのですが悩んだ末に、今回は多少リクエストが御座いました鉄道模型を製作しようと思います。
今までブログで製作した事は有りませんが、皆さんに御興味を持って頂けたら幸いです。
御存じの方もいらっしゃるとは思いますが、私自身一応RMモデル誌の鉄道モデラーの一人なんですよ〜。
最近は余り出番が少ないのですが近いうちに出番がありそうです。
製作するキットですが個人的にはHOゲージが好きなのでスケールはHOで決定!
製作するのは自分の持っているキットとにらめっこしながら考えた末、江ノ電に決定!
というのも長編成の車両だと製作時間が多く必要になり最終回まで時間がかなり必要です。
内容を濃くする為にも2両編成で全国的に有名な江ノ電に決めました。
ここで最も迷ったのですが、手持ちのキットが旧500系と新500系の両方を持ってたのでどちらのキットにするかです。
旧車両は人気者で製作している方が多そうなので新しい車両にしてみました。
ブラスキットという事もあり製作した事が無い方も多いと思いますが、金属模型の面白さを知って頂きたいので製作経験が全く無い方でもブログ見て製作出来る内容にしたいと思い、完成まで詳しく基本的な方法で御紹介していきます。
最初はブラスキットに使用するツールの御紹介、組み立てから始め塗装、配線作業、組み立てと行います。
途中解らない場合は何時もの様に御質問ください。
又、Nゲージのキットの場合は多少違う所もありますので今回はHOの基本だとお考えください。
ブラスキットだから難しいという事はありません。方法さえ知って頂ければ初めての方が「これなら出来る!」と思って頂けるはずです。
経験者の方は「知ってるよ!」なんて思うでしょうが一人でも多くの初心者の方に教えて頂ける様お付き合い下さい。


(カツミ目黒店様に御承諾のカツミホームページより2枚の写真を使用させて頂いております)
では早速本題に入りましょう。
製作するキットはカツミ製の江ノ電新500系です。カツミさんと弊社は業務提携をしており修理や特別仕様の製作をさせて頂いているので敬意を表してカツミ製にさせて頂きました。
でもこの車両は鉄道模型ファンにすれば賛否両論らしく、昔の方の車両しか評価しない方も多い様ですが、私自身は現代の江ノ電らしくて大好きです。もちろん旧500系も好きですよ。
では参りましょう!
キット内容ですが通常のキットと少し違っているのがボディがコの字型でプレスされていないという事でしょうか。
このキットはボディは貼り合わせなので、ここだけが少し厄介ですが他は標準的な内容です。
モーターや台車、室内灯も付属しています。パンタグラフのみ用意すれば良いので初心者にも安心なキットです。


使用するツールの御紹介から参りましょう! まずはハンダごてです。これが無ければ始まりませんよね。
模型用で一般的に良く知られているのは100Wの大きいタイプです。一般的に大きくて長いハンダごてを使用する事が多い様ですが、重くて長い事もあり細かい作業はしにくいので私はこのハンダごてを使用していません。

私が使用しているのは白光社のハンダごてです。このハンダごては黄色いボタンを押すと熱が上がる様になっていて、普通は30Wの状態からボタンを押すと130Wまで短時間で上がってくれる優れものなんです。
真鍮製のキットは通常0.4mmの厚みの板を使用していますが、そういった場所にはボタンを押して130Wで作業し、板厚の薄い所や配管などの取り付け低い温度で作業が出来るので便利な優れものです。
又、コテ先が細い分少量のハンダを使用する事が出来るので配線作業もこの一本で出来ます。
私はこの一本で全てのキットの製作をしています。結構年期の入った相棒です!
もちろん! 従来のハンダごてや好きなハンデごてで問題はありません。ただし余り温度が上がらない30Wのや50W等のタイプは、温度が低すぎてハンダは溶けても真鍮板に熱が伝わらなかったり異常なほど時間がかかってしまいます。作業を考えると100Wは必要です。
ちなみに標準で付いているコテ先は尖っていて細い為に、130Wの使用が多いと先が熱によって折れたりしやすいので先の平たいタイプに交換して使用してしています。先が平たい分熱の伝わる効率が良いのでお勧めです。
当然、作業中の安全の為にハンダごて用のスタンドもお忘れなく!

ハンダごてを使用するにはハンダとフラックスが必要です。
ハンダの種類ですが私の場合は板金用のヤニ無ハンダとステンレス用フラックスを使用しています。
ここでハンダのヤニ入りとヤニ無しの使用用途を簡単に御説明します。
ヤニ無ハンダを使用する場合は、フラックスを使用しないと真鍮版などに食い付かずハンダ付けが出来ませんが、ヤニ入りハンダはヤニがフラックスの代わりになるのでフラックスは必要ありません。
フラックスを使用しないヤニ入りハンダは比較的に低温で使用します。基本的には電子部品などの組み立時などです。
フラックスを使用しない理由はそれ自体が強酸で部品や周辺の基盤を痛める原因になるからです。付着したフラックスは水で洗浄すれば洗い流せますが、電子基板などは水洗い出来ないので当然ですよね。
又、ヤニ入りハンダでキットを製作すると、高温でハンダ付けする分ハンダに入っているヤニが焦げて周辺が茶色くなって付着します。水洗いでは簡単に落とせないですしヤニ自体がシミにもなります。
ではどうしてヤニ無ハンダを使用するのか?
ハンダ作業は「ハンダ付け」と呼びますが実際は「流し込む」と言った方が正解です。ヤニ入りハンダは点付け作業に向いていますが流し込むという作業に向きません。フラックスを部品の間に流し込むと、フラックスにそってハンダが流れてくと言った具合です。
作業が終了したら水でフラックスを洗い流しますがこれが重要です。放置するとフラックスが真鍮版を酸化させて腐食してしまいます。
基本的には各作業の終了都度、水洗浄する事が大切です。
他にはキサゲやクリップです。
キサゲは金属のブラシの様な物です。キサゲは余分なハンダを削り取る為に必要で狭い場所などは大変重宝します。
クリップはハンダ付け中に火傷などしない為に部品を挟んでハンダ付けするのに便利です。
お薦めなのがアルミ製のクリップです。アルミはハンダ付けが出来ないのでクリップにハンダが付いてもキットに付いてしまう事ありません。
ですがフラックスがクリップに付着した状態で放置すると、表面が酸化し動かなくなるので注意が必要です。
作業が終了したら水洗浄しておきましょう。
どうしてもクリップできない場所などにはベーク材の小板を使用して挟む方法もありますし、床に置いてハンダ付けをする場合は高熱で作業テーブルを痛めない為の台替わりになる大きめのベーク材もあります。今回の作業中にも使用しています。

では早速作業に入りましょう!
まずはボディからですが先にも述べたようにボディがコの字型で成型されていません。このキットについては実車のスタイルを考えての部品割です。
側面の板上部より屋根が少し低い位置に付きますが、これが雨樋になっている為です。
ボディ側板は4枚ありますが、屋根を取り付ける為のステーをボディ裏側にハンダ付けをします。
ここからのハンダ付け作業が今後の基本になるので良く御理解ください。
ステーはボディ裏側に溝があるのでここにハメ込みます。精度が良いので綺麗に収まります。

ハメ込んだらフラックスを流し込みます。フラックスはハンダを導く為に作業の都度流し込みます。
私は爪楊枝を使用していますが綺麗に流せれば何でも良いと思います。
お手軽なのはフラックスは強酸で腐食させる力が強いので経済的に考えて爪楊枝が一番です。百円均一の爪楊枝で十分です。
フラックスが塗られていない場所はハンダが付かないので直ぐに解ります。フラックスはハンダ付けする部分に全て塗るようにしましょう。

ハンダ付けをしてみましょう。
ここで使用されているステーは0.4mmの細い真鍮製角材です。細い分熱を加えすぎると反ってしまいます。
温度を少し高くして少量のハンダを点付けして仮止めをします。
100Wの固定タイプのハンダごてを使用される方は、ボディ板に長く当てない様に注意してください。

これが終了した状態です。

本付け作業をします。フラックスが十分残っていれば問題ありませんが、蒸発していたり不十分な場合はもう一度フラックスを塗っておきます。
ここが重要です。余りハンダを多く使用しないのがコツです。ハンダが多いと余分な部分を取るだけで大変な作業になります。
十分固定できる程度のハンダの量で一気にコテ先を引くように流し込んでいきます。
先にもお話ししたように私の使用しているハンダごてはボタンを押すと温度が上がるタイプなので、本付け時に十分高温にしてから行うと気持ち良い程綺麗に流れてくれます。

本付け終了です。綺麗に付きました。
表面が光っていて見にくいのですが、かなり少量のハンダで接着しているのが分かりますでしょうか?

フラックスを洗い流します。
水で十分ですが洗い残しの無いように綺麗に流します。この時に部品を曲げたりしないように丁寧に洗います。

次は乗降用のドアの取り付けです。
写真を見て頂くとドアパネルパーツのドア周辺がエッチング加工によって1段低くなっています。そのままボディにハメ込む仕様になっているので仮組してみます。

綺麗にハマると小さい音でカチッと音がします。左右に動かしてみて動かない様でしたら綺麗に収まっているという事になります。

ハンダ付けをします。
フラックスを予めドアの下部に塗っておき、ハンダを流し込みます。
上からでも下からでもどちらでも良いのですがハンダ付けをする際、十分フラックスが流し込まれていることが大切です。
又、私は素手でパーツを保持していますが、不安な方は先に御紹介したアルミ製クリップで仮止めしてからハンダ付けをすれば安心です。
この様なボディなどのやや厚い真鍮板のハンダ付けには、私と同じコテを使用している方はハンダごての温度を十分に上げてから行います。

上側のハンダ付けです。ドアパーツが浮かない様ピンセットなどでシッカリと押さえてフラックスを塗ります。

ピンセットで押さえたまま一気にハンダを流します。
下に敷いて使用しているのがベーク材の板です。焼けにくい材質なのでテーブル代わりに使用しています。

ハンダ付けが終了しました。ドアパネルは全周をハンダ付けしていますが、上下部のみハンダ付けしても大丈夫です。
キットにより変形していたりした場合は、このように全周ハンダ付けをした方が変形の修正にもなります。

キサゲをして余分なハンダを取ります。
基本的にキサゲ作業は棒キサゲで取るのが一般的です。キサゲにはブラシの毛の太さの違う物がありますが使用しているのは一番毛が細いタイプです。少量のハンダで作業出来た場合はこの程度のキサゲで簡単に取ることが出来ます。
楽に作業する為にもハンダは出来るだけ少量で作業した方が効率が上がります。簡単にキサゲする為にもハンダの量は少な目にします。
尚、この作業は多少力が入るので指先が痛くなったりすることがあります。1〜2両の車両の製作なら問題はありませんが
10両など車両数が多くなると大変です。
私は業務でも鉄道模型を製作しているので棒キサゲは部分的に使用しています。
私の場合はハンドリューターで金属ブラシを使用してキサゲをしています。これは大変便利で短時間で作業が出来るのと指に負担が余りかからないので非常に楽です。
但し、新品の金属ブラシを使用する場合はチョット注意が必要です。この金属ブラシは非常に研磨力が高いので、真鍮程度であれば少しでも力をかけると表面を荒らしてしまいます。新品時は優しく触れる程度で研磨した方が傷を作りません。
ある程度使用したブラシであれば殆ど傷を付ける事は無くなります。
このリューター使用をお勧めして使用された方は作業のスピードの速さと手軽さに驚きます。
中には「邪道だ!」なんていう方も居ますが楽に作業が出来ますし、手にも負担が少ないので是非使用してみて下さい。


いくら頑張ってキサゲしてもどうしても取り切れない部分があります。キサゲには平たいタイプの物もあり手が入らない場所などのハンダをこそぎ取れる物もありますが、それでも完全に取り切れません。
今回の様なタイプのキットは屋根を取り付けるステー部分は、出来るだけ綺麗にハンダを取った方がキッチリ組み立てる事が出来ます。
こういう場合はカッターの先などの鋭角な物でキサゲをするのが簡単です。カッターの場合は新品の刃を使用して何度かキサゲをすると糸の様な状態で削り取れて、余分なハンダを完全に取ることが出来ます。

いよいよボディの箱組です。
ボディが屋根と正しい角度になるように仮組して確認出来たらハンダ付けを行います。
ここでもフラックスをハンダ付け面に十分な量を塗ってから点付けでハンダ付けで仮止めをします。

大量のハンダを使用するのではなく少量のハンダで両端と真ん中、3か所程度で仮止めしておきます。


ここで妻板を合わせて正しい角度かどうか確認します。この段階ではハンダ付けしてあっても点止めなので簡単に曲げる事が出来ます。
何度も合わせてみて無理なくピッタリ合うようにします。

正しい角度になった所で本付けです。屋根のステーが細いので熱で曲がらないように注意しながらハンダ付けします。

ハンダが終了したら水で洗浄してフラックスを綺麗に流します。水分を拭き取るか乾燥させたらキサゲをします。
ここでのキサゲでは強度が欲しい場合は、ハンダを完全に取り切らない方が強度を保つ事が出来ます。
窓が大きい車両などはハンダが残っていると外から見えて見栄えが悪くなるので注意しましょう。
今回は十分な強度が保てそうなので綺麗にキサゲを行いハンダを取っています。

両側をハンダ付けしてボディが出来ました。この時点で屋根の表面の両端とボディとの境目に多少ハンダがはみ出ているのでキサゲして処理したい所ですが、強度が足りないのでキサゲ中に無理に力をかけボディが曲ったりしないようキサゲはしません。

妻板をハンダ付けします。
妻板とボディがピッタリ合うように指で押さえます。こてを当てすぎて指に火傷をしないよう、小さい角ベーク材で挟んでハンダ付けをした方が初心者には安全です。ここでもフラックスを十分塗った後、四隅を点付けで仮止めをしてから本付けします。


ハンダ付けが終了したら妻板を整形します。平たい治具に320番のサンドペーパーを両面テープで貼り付けて磨きます。
この方が表面が変形せず整形が出来ます。
又、妻板部に予めホロ枠のパーツがハンダ付けしてありますが、整形後ホロ枠をハンダ付けした場合にコテで熱を加えすぎると綺麗に処理された接合部分が熱によって外れてしまったり、ハンダが溶けたりヒケたりしない為予めハンダ付けしています。

大体の形が出来たら屋根裏の部品を取り付けます。
この作業は出来ればボディを形にする前に行った方が簡単なのですが、私が不注意で忘れていたのでこの時点で行いました。
但し、全面パーツを付けてしまうとハンダごてが入りにくくなるので、必ず前面のパーツを取り付ける前に行います。
このパーツは室内灯の取り付け治具ですが、説明書に取り付け位置の寸法が記載されています。
面倒な方は写真の様に屋上のエアコンなどの取り付け用の穴を中心に合わせてハンダ付けすれば定位置になります。
ちなみに取り付け後に寸法を測ってみましが、説明書と同じ寸法の位置になっていました。
ここでのハンダ付けも通常と同じ様にフラックスを使用してハンダ付けした後洗浄します。

取付が終了しました。センターに付いているのが室内灯の取り付け用治具、妻板側に付いているパーツは照明のスイッチ取り付け治具です。
この後、棒キサゲを使用して余分なハンダを取り除きます。

パンタ台の取り付けです。
このパーツはロストワックスで出来ていますが、ロストワックスを知らない方に簡単御説明します。
基本的には形の元になる造形をワックスと言われるロウを使って原型製作します。鋳型の中に原型をセットして高温でロウを溶かして原型を取り出し、出来た空洞の中に材料を入れて固めたものです。比較的に精度が高く少量の生産に向いています。
ロストワックスでの成型部品は鉄道模型の世界では当たり前になっており、有名メーカーでは普通に使用されています。
このロストワックスパーツの扱い方です。
ロストワックス部品は表面かなり濃い黄色っぽい色になっていますが、これは離型剤が残って付着しているからです。
この粉っぽい表面を綺麗にしないとフラックスを塗ってもハンダを弾いてしまい食いつきません。ハンダ付けする部分をキサゲやペーパーで磨いてからハンダ付けを行います。
鉄道模型では一般的に真鍮と同じ材料が使用されていますが、材質としては柔らかいので最初から曲がっていたりすることもしばしばあります。
ですが柔らかい分簡単に元に手で戻せるので、変形したパーツが入っていても安心してください。
この後もロストワックス部品は出てきますので参考にして下さい。

パンタ台はテーパーが付いています。取り付け部の厚みが薄い方が外側になります。間違えないようにしてください。
間違えて取り付けるとパンタを取り付ける際、パンタ台が斜めになっているので正常にパンタの取り付けが出来なくなります。

取り付けた後です。

今回はここまでです。
ハンダ付けの基本などを御紹介させて頂きましたが、御理解頂けましたでしょうか?
ブラスキットは一般的には難しいと思われがちですが、決してそんなことはありません。方法が理解出来ればどなたでも楽しむ事が出来ます。
鉄道に興味が無い方も居るとは思いますが、私自身は鉄道模型のおかげで技術が広がりました。
カーモデルのエッチングパーツ使用時に部分的にハンダで組み立てたりと様々な場所で利用できます。
次回も同じように出来るだけで全てのパーツの取り付けを御紹介させて頂く予定です。
組み立てが終了したら塗装編です。やはり最も難しいのは塗装ではないでしょうか?
塗装も出来るだけ解りやすく全ての工程を御紹介します。
初めて鉄道模型を御紹介させて頂きましたが如何でしたでしょうか? 理解が出来ない部分があった場合は何時もの通り
お気軽に御質問ください。
次回は前面の取り付け、屋上機器の取り付け等です。
では第二回目は早々に更新する予定です。お楽しみに〜。
5月になりました。今月私は一つ年を重ねる事になります。
54歳になってしまう訳です。
白髪も増え、腹が出て、見た目もオジサン。
加齢臭も出ているのでしょうか?(今の所言われたことは有りませんが、、、)
不思議なものです。確かに年齢は重ねましたが20歳の時の自分と今の自が変わったとは思えません。
同じ自分なんです。
でも年を取りました。
成長しているのでしょうか? ただ古びただけなのでしょうか?
確かに20歳の時よりドキドキ、ワクワクは少なくなった様な気がします。
代わりに涙の数は増えた様にも感じます。
若い時はお金が無くて時間は沢山ありました。今は欲しい物は買えますが時間は余りありません。
年を重ねるって良い事なのでしょうか? 悲しい事なのでしょうか?
私は思います。素晴らしい事なんだと、、、、。
私は妻を愛しています。心の底から愛しています。
若い時よりも今の方が愛情が深くなったと感じます。年を取るって素敵な事なのでしょう。
あと何年生きるのでしょう?
2年? 10年? 30年?
分かりません。
でも年を更に重ねても私は幸せなんだろうな〜と。
これだけは確信が持てそうな気がします。
最近、以前DVDを買っておいて見ていなかったTed2を見ました。
中身は下品な言葉のオンパレード。とても上品な映画とは言えませんでしたが、この主人公のTedこと生きているティディベアの生き方に考えさせられるものがありました。
自由奔放で型破りな生き方は、今の環境の私の心に大きな影響を与えました。
本編の内容はネタバレになるのでここでお話ししませんが、こういった映画はただおバカな映画として見るのも良いのですがしっかり観賞すると人間のあり方が見えてくるような気がします。
その映画の1曲に魅せられました。
ノラジョーンズが歌うシックなナンバーがあります。タイトルは「Mean ol’ moon 」
是非一度耳を傾けてみて下さい。

実は我が家にもTedが居ます。妻が大好きなので前作を見た後にプレゼントしたものです。
実物大のようでとても大きいのですが、このあどけない顔に何となく癒されます(笑)。

最後に皆さんにとって素敵なGWでありますように。
54歳になってしまう訳です。
白髪も増え、腹が出て、見た目もオジサン。
加齢臭も出ているのでしょうか?(今の所言われたことは有りませんが、、、)
不思議なものです。確かに年齢は重ねましたが20歳の時の自分と今の自が変わったとは思えません。
同じ自分なんです。
でも年を取りました。
成長しているのでしょうか? ただ古びただけなのでしょうか?
確かに20歳の時よりドキドキ、ワクワクは少なくなった様な気がします。
代わりに涙の数は増えた様にも感じます。
若い時はお金が無くて時間は沢山ありました。今は欲しい物は買えますが時間は余りありません。
年を重ねるって良い事なのでしょうか? 悲しい事なのでしょうか?
私は思います。素晴らしい事なんだと、、、、。
私は妻を愛しています。心の底から愛しています。
若い時よりも今の方が愛情が深くなったと感じます。年を取るって素敵な事なのでしょう。
あと何年生きるのでしょう?
2年? 10年? 30年?
分かりません。
でも年を更に重ねても私は幸せなんだろうな〜と。
これだけは確信が持てそうな気がします。
最近、以前DVDを買っておいて見ていなかったTed2を見ました。
中身は下品な言葉のオンパレード。とても上品な映画とは言えませんでしたが、この主人公のTedこと生きているティディベアの生き方に考えさせられるものがありました。
自由奔放で型破りな生き方は、今の環境の私の心に大きな影響を与えました。
本編の内容はネタバレになるのでここでお話ししませんが、こういった映画はただおバカな映画として見るのも良いのですがしっかり観賞すると人間のあり方が見えてくるような気がします。
その映画の1曲に魅せられました。
ノラジョーンズが歌うシックなナンバーがあります。タイトルは「Mean ol’ moon 」
是非一度耳を傾けてみて下さい。

実は我が家にもTedが居ます。妻が大好きなので前作を見た後にプレゼントしたものです。
実物大のようでとても大きいのですが、このあどけない顔に何となく癒されます(笑)。

最後に皆さんにとって素敵なGWでありますように。