こんにちは、随分ご無沙汰してしまいました。
暫く更新しなくて大変申し訳ありません、(本当に今回は暫く空きました)心配して様々な方から応援のメールを頂き心からお礼申し上げます。
熱い夏も終わり秋らしくなってきました。秋の長雨はチョット嫌ですけどね。
暫く更新をしませんでしたが、4か月も空いてしまうと多少ながら理由をお話ししなければなりません。しかし今、お話出来るほど整理が出来ていません。
ブログが嫌になった訳ではありませんし、模型が嫌いになった訳でもありません。
個人的な問題と取り組んでいました。
このままブログを止めてしまうのも見て下さっている皆さんに申し訳ありませんし、私でも何かのお役に立てればと再開する事にしました。
えっ? 機関車はどうしたんだ? いいえ止めた訳ではありませんが、久しぶりの更新もあり新規一転!
機関車は今後も継続しますが、余り人気のあるキットではなさそうなのでたまに掲載しようと思います。
今回チョイスしたのはGSX1100S刀です! それも1/6の大きいサイズを選んでみました。
GPマシンも考えましたが初心者の方でも作りやすく、今でも簡単に入手できる大型キットであるこちらを選びました。
同じ刀でも1/12もリリースされていますが、今回は部品点数も多く再現度が格段上なのでこちらにしました。
実車の刀については今更何も御説明は要らないでしょうが、このバイクへの思いを過去を振り返ってエピソードを少しお話します。
このGSX1100刀は私が最も欲しかったバイクの1台でしたが若かった事もあり、かなりつまらない理由で購入を見送り結果的に乗る事が出来なかったバイクなんです。
30歳前半の事でした。思い切って購入しようかと迷っていた頃、私の友人が突如この刀に乗って現れました。
当然ながらバイクを手に入れた彼は嬉しさのあまり刀の魅了を語りまくります。勿論刀は私も欲しいバイクでしたので最初は話が合いましたが、彼は更にヒートアップし他のバイクを話になってきました。当時私はゼファー1100とホンダのCBR1100XXブラックバードの2台を所有していましたが、そのうちに何となく私のバイクまで話の対象に、、、、。
その中で排気量の話題になり、彼は小さい排気量では1100に勝てないと話すではありませんか。
若くて勝気な私は「1100でなくとも速いバイクはいくらでもあるでしょう」と言ったところ「勝負すればわかるよ」というからに対し「排気量は関係ないよ、技術でしょ」と腕も無いのに勢いで言ってしまいました。
無論私のバイクは2台とも1100なので使えません。かといって友人のバイクを借りる事は出来ない訳で、、(バイク好きの方ならお解りですよね)
そこで以前から欲しいと思っていたカワサキの赤いGPZ900R、いわゆる典型的ニンジャってやつです。又、映画のトップガンの影響もあり気分はトムクルーズになろうと盛り上がりこれを購入! ここで刀が欲しかった計画が完全に狂ってしまったわけです。バカでしたね~、ブログを見て下さっている方の中には呆れた方も居るでしょうね。
その後、更にバイクを増やすお金も無いので、ニンジャに乗っているうちに刀の購入は頭の隅に追いやられて、、、。
何度か運転はさせて貰ったくらいで結局購入には至りませんでした。
(勝負の結果は皆さんの御想像にお任せします)
良く考えずともくだらなくてバカバカしい話だと今でも思っている次第です。
そんな訳で、私のバイク遍歴の中で唯一手に入れる事が出来なかった悔しい思いをしたバイクなので、思いを込めて1/6の刀を選びました。
さて今回のキットですがどう料理するか?
基本的にタミヤである以上無み立て自体に問題は無いでしょう。
いつもは計画的に製作しますが、今回は完全に行き当たりばったりで多少ディティールアップなどを施しながら出来るだけリアルで美しい完成品を目指したいと思います。

パーツ構成は1/12刀の約3倍って所でしょうか。やはり大きい分パーツは多いのですが最近のファットボーイやアフリカツインに比べると随分少ない気もします。パーツが多いからリアルって事ではありませんのでリアルに見える様工夫は必要かもしれません。


では早速作業に入りましょう!
最初はカウルなどの外装パーツです。カウルはセンター割で2パーツです。パーツ同士の合いは悪くはありませんがやはり古いキットな分、現代のキットに比べるとパテ無しでは無理です。
金型がやや古い事もあり金型の継ぎ目部分はエッジがメクレた様になっているので、綺麗な表面を作る事を心がける事が大切です。
写真では解りにくいのですが、カウル上面の内側のエッジはややメクレ現象が出ています。上面をフラットに加工して美しく仕上げます。

通常のゲート処理を最初に行っておきます。

カッターの背を使用しカンナ削りの要領で表面をフラットになる様整形していきます。

裏面も同様に処理します。カンナがけが終ったら1000番のペーパーで綺麗に処理します。
こんな作業必要なの? なんて思われる方も居るとは思いますが、完成時にハッキリ分かるほど違いが出ます。
こういった小さな作業が完成時を左右すると言っても過言ではありません。手を抜かず美しいカウルを作る為にも是非行って下さい。

カウルの両側を貼り合わせて整形しますが、重要なのはヘッドライトのハウジングを取り付ける部分は特に平滑に仕上げる事です。
この部分が平滑でないとハウジングの上部に隙間が空きとても見栄えが悪くなります。ハウジングのパーツを何度も仮合わせしながら仕上げていきましょう。

上面は綺麗に成形出来てピッタリ合いますが、下の部分は悲惨なぐらい隙間が空いています。
取りあえず上面のみ綺麗に接着しておきます。

先程の隙間はどうしようないのでパテで埋めます。実車のこの部分は継ぎ目などはありません。
出来る限り美しくラインが出る様綺麗に整形します。
私は強度も考えアルテコ瞬間接着パテを使用して整形しています。


タンクもズレたりしない様気をつけて接着し、乾燥後サンドペーパーで継ぎ目を消します。
1000番のペーパーだけでは大変な様でしたら400番であらかた整形してから1000番で仕上げるのが楽です。
タンク裏側パーツの合いがイマイチなのでやや隙間が出来ます。殆ど見えませんが気になる様ならパテで埋めて整形するのも手です。ちなみに私はキッチリ裏側も隙間なく埋めて仕上げています。

外装パーツ一式です。フロントフェンダーは一体成型なのでセンターに入っているパーティングライン処理すれば良いだけ。
外装パーツは完成時に大きな影響を与えます。妥協せずに丁寧に美しく仕上げる事が大切です。
大きくてもこの辺は1/12と殆ど変わりません。

お次はフレームです。
ゲートから丁寧に切り離し、、、、、、、もう皆さんには今更必要ありませんね。

フレームを組む際流し込み接着剤を使用すると、仕上がりも見た目も綺麗ですが、この大きさになるとそれなりの強度が更に必要です。強度が心配な方はフレームの貼り合わせは流し込みを使用してから、フレームの各繋ぎ目は瞬間接着剤を使用すると頑丈なフレームが仕上がります。私は通常この方法で製作しています。

メインフレームですがここからが大変です。
このスケールになると樹脂のヒケが出ない様フレーム裏側は肉抜きされています。
所がこの肉抜き部分は角度によって微妙に見えてしまうんですね~。勿論気にしない方は良いのですが完成時見えた瞬間多少ガックリ来る方も居ると思います。
私も後者のタイプでやはり実車と違う部分は修正したい所です。でも全て行うのは大変な作業です。
そこで、見えるであろう? 見えたら嫌だなと思う部分を埋めてしまいましょう。

私は作業効率を考えてアルテコ瞬間接着パテを使用して丁寧に埋めていますが、他のパテでも大丈夫です。
フレームにシッカリ食いつけば問題はありません。
この時に押しピン跡もかなり多いのでこれも埋めてしまいましょう。

パテで埋めた状態です。
何処を埋めたかだけが解れば良しとして下され。
実車はシート下のフレーム補強板も当然肉抜きの様な状態ではありませんが、ここはバイクをひっくり返さないと見えないので埋めるのは止めました。あくまで完成時置いた状態で見える部分を埋めていきます。

これも重要な部分です。フレーム内側外側とも全周に渡りパーティングラインが入っています。これは必ず丁寧に全周処理しておきましょう。
もし処理せずに残っていた場合は完成時にとても残念なバイクに仕上がってしまいます。
特にカウルなどで隠れずに見えてしまう部分は丁寧に処理をしないと安っぽいチープな作品になってしまいます。
当然実車には絶対無いラインなので綺麗に処理する事が重要です。
ここもカッターの背などで削り取り削った部分が平坦にならない様丸く仕上げておきましょう。

埋めた部分のパテ処理です。フレームの形状を乱さない様パテだけを綺麗に削り取りサンドペーパー仕上げていきます。
丸く仕上げるが理想ですが、多少平坦になり気味でも基本的に余り見えない部分なので大丈夫だと思います。
問題は埋まっていることが大切なんです。

埋めた部分を処理してサーフェイサー塗装をしてみました。結構綺麗に埋められたのではないでしょうか?
こんな作業も綺麗に仕上がるとかなり満足感を得られますね~。
やはりこうなっていると実車感が増します。

フレームを組んでいきますがここで注意点です。指定された通りに組めば問題はありませんが、ボスやはめ込み部分を全て奥まで挿入して接着してしまうと、正面から見てフレームがやや萎んだ感じになってしまいます。そうなるとオイルクーラーカバーをボスに差し込んで取り付け出来なくなります。
ここはカバーを差し込んで全体のバランスを見ながら組付けをすることが大切です。
ちなみにこのカバーですがオイルクーラーではありません。これは海外オプションではオイルクーラーを取り付ける場所になります。
通常車にはオイルクーラーは付いていないので見た目だけのカバーです。本来はプラスチック製で透けていたと思いますがキットのパーツは抜けていません。ですがさすがにパーツの形状上抜くのは無理なのでこのまま使用します。

基本的なフレームは組み終わりましたがここも悩みどころです。
エンジンを取り付ける前側のステーですが、説明書ではエンジン搭載時に同時取り付けとあります。
フレームの一部とステーが一体なんですね。このまま説明書通りに製作するとフレームの継ぎ目を処理するのが大変になります。
それにしても、取り付けステーにエンジン固定用ボスが付いている訳でもないのに何故なんでしょう?
エンジンを仮組して入るかどうかチェックしましたが、エンジン下部のみであれば入りそうです。
フレーム塗装してからエンジンを乗せたいので、予め接着しておきこの時点で継ぎ目をシッカリ処理しておきます。

ここで又、問題です。
メインスタンドはフレームに挟み込み接着になっています! って事は挟み込んで貼り合わせた後メインスタンドの成型に苦労する事という事です。更に色が違う分マスキングの苦労が、、、、、、、、。
そこで考えたのが後で組み付ける方法です。

メインスタンドを挟み込むフレーム下のステーを切り取ってしまいます。

切取った部分の同じ場所に真横から真っ直ぐ2mmの穴を開けます。もうお解りですよね?
そうです! 塗装して組む際、新たに真鍮線かプラ棒などを差し込んで固定させれば解決です。

従って当然メインスタンドは単体で組んでしまっても問題はありません。

簡単に考えていたスタンドですがこれが思ったより大変。ヒケは多いし押しピン跡も裏表沢山!
肉抜きの穴もあればパーツの合いもイマイチで結局パーツ全面をペーパーがけしなければいけませんでした。
心底、別に組み上げて良かったと思いました。

何とかここまで作業が出来ました。
昔はこういったスタイルのフレームが殆どだったのですが、今では一部のバイクにしか見られなくなりました。
今ではメインスタンドすら付いていないのが普通になっているので時代を感じます。

これで一通りサフェーサーを塗装して下地を仕上げます。
サーフェイサー塗装は缶スプレーを使用していますが、使用方法は過去にも御紹介しているのでここは割愛させて頂きます。

ここまで来たら本塗装です。
刀は赤銀やブルーラインの入った塗装がありますがいずれもキットの年代仕様では出来ません。
例えば赤銀塗装はホイール自体のデザインが全く違うので新規にホイールを新造する必要があります。
最終型に近くなるとブレーキキャリパーも仕様が違うのでキャリパー新造、フロントフォークの改造、フロント、タンデムステップの形状変更、リヤショックの改造など多岐に渡り相当な手間が必要になります。
カラー的にはファイナルエディションの明るく輝くシルバーも素敵なのですが、その仕様に合わせる場合は更にディスクローターの形状まで変更しなければならなくなります。
色をカスタムとしてお好みで仕上げる場合は問題ありませんが、実車を忠実に再現する場合はキットの仕様を考えて出来る範囲を考えるしかないでしょう。
ですのでキットの仕様のまま製作し実車を再現する場合は、当然シルバーになります。
このシルバーですが、私の見解では実車の刀のシルバーとかなり類似しているのはタミヤ製のTS-17アルミシルバーです。
実車の色と完全に似せるには調色が必要ですが、私の経験上この色が最も実車のカラーに近く、拘って調色しても最終的に比較すると余りアルミシルバーと変わらなかった為、TS-17アルミシルバーを利用する事をお勧めします。
まずはフレームから缶スプレーで塗装します。
沢山吹くのではなく少しずつ角度を変えて何度かに分けて塗装します。

ボディも同じ要領で行います。ライトの光が反射して非常に明るく見えますが実際はもう少し暗めになっています。
ゴミがのらないよう注意して塗装してください。もしゴミがのった場合は粗いペーパーで取るのではなく2000番などの細かい目でゴミを削り取る事が大切です。シルバーなどのメタル粒子が入った塗料は深い傷を入れてしまうと再塗装をしてもキズが浮き出てきます。くれぐれも再塗装する場合は表面を綺麗にフラットに仕上げてから塗装をすることが重要です。

取りあえず終わったと思うのもつかの間、実車の資料とにらめっこしてたら「あれっ~?」刀のヘッドライト部の全周に厚みが無い事に驚き!
これはいかん! と調べていると最初から最後のモデルまである程度の厚みがあるではありませんか!
せっかく塗装したのに、、、、、。
こうなったら実車の雰囲気を追求しなければと作業を開始です。

最初は出来る限りピッタリ合う様0.5mmのプラ板でヘッドライト上面部の淵と面一でプラ板を接着して完全に塞ぎます。強度も考え瞬間接着剤で接着。

ヘッドライトの出る部分のおおよその場所にピンバイスで穴を開けてチマチマくり抜きます。

実車を参考に同じような厚みになる様削り取り整形、その後サンドペーパーやヤスリで丁度良くなるように仕上げていきます。
これで実車の様なライトのハウジングになります。案外簡単なので気になる方は是非チャレンジして下さい。

他のパーツを眺めていたらスタンドにも不満が、、、、、、。
キットの成型上しょうがないのですが、実車のスタンドの先端は固まりの様な姿ではなく板を加工して出来ています。
キットのままでは透けていないので穴を開けるのも手ですが、かなり手間と根気が必要そうです。
そんだば作っちまえ! って事で新規に製作します。

最初はスタンド先端の地面接地部をスタンドの高さを変えない様に成型されている部分を削り取ります。
(すんません削り取った写真撮るの忘れてしまいました)
次に0.2mmの真鍮板を切出しオリジナルの形と同じ様に加工し、スタンドの裾の取り付け場所に切り込みを入れて差し込んだ後、瞬間接着剤で固定。
下の写真が刀のスタンドの正しい形状です。

良く見ると足で踏み込む部分の滑り止めモールもありません。細いプラ板で再現して完了。
これで正しい形状のメインスタンドが出来ました。後は再度塗装して仕上げます。

こりゃあかん! 気になりだしたら止まらなくなってきた!
これも最初から気になっていたのですが、フレームの接合部に溶接の跡が全く無い! 塗装したけど、ん~っ! これも追加しちゃれ!
という事で塗装は終了していますが、この上から溶接跡を再現します。本来は塗装する前に行いましょう。
この溶接跡の再現は様々な方法があります。ラッカーパテを溶剤で少しのばして盛る方法など様々ですが、今回は皆さんが比較的簡単に出来る方法で再現しようと2種類の方法をご覧下さい。
最初はフレームの長い接合部分の再現です。接跡は綺麗に作る必要はありませんがやはりグニャグニャに曲がっていては雰囲気が出ませんし汚くなってしまいます。そこでご紹介するのがプラ棒を使った方法です。
この方法は1/35の戦車などに比較的に多く使われ、かなり昔からある方法です。
まず再現したい部分に適度なプラ棒を接着します。ここで重要なのはプラ棒と言ってもかなり細いプラ板的な物をチョイスする事です。
私は0.2mm×0.5mmの板を使用しましたが、御自分が再現したいおおよその幅のかなり薄いプラ板を使用する事が大切です。
接着が完了したら流し込み接着剤をプラ板の上から何度か塗り、取り付けたプラ板を溶かすつもりで柔らかくします。

私の場合は爪楊枝を使用し、先が尖っていると再現しにくくなりますのでやや先を丸くして柔らかくなったプラ板を押しつぶします。
乾燥してきたら再度接着剤を塗り柔らかくして押しつぶします。御自分の再現したい雰囲気になるまで行えば良いだけです。
この作業の決まりはありませんが、不自然にならない様にすることがコツです。
実はこの作業は案外地味な作業なんです。私などは途中であくびが出てくるほど地味な作業で少々いやになりますが、この地味な作業のおかげでどなたでも簡単に溶接跡が再現できます。

お次はもう一つの方法です。先程の方法は再現部分が長い場合は良いのですが、曲がった部分や短い場所はプラ棒では難しい場所もあります。
又、パイプなどの接合部ではプラ棒ではとても難しくなります。
そこでそういった場所に最適なのがパテで再現する方法です。但しエポパテなどの粘性の高い物では作業がしにくいので、乾燥早い事で時間短縮のためにアルテコ瞬間接着パテを使用して再現します。
アルテコは主剤(粉末)硬化剤で出来ていますが、この混ぜる比率を変えてある程度粘性を持ち形が造りやすい状態になる様調合します。今度は先の尖った爪楊枝で地道に点付けの要領で盛って再現します。
そのまま固めてもかなり良い感じになりますが、溶接跡をよりリアルにしたい方はアルテコが固まる前に爪楊枝の先で軽く抑えると、溶接の跡が一層ハッキリします。

こちらが終了した状態です。

こちらが作業終了の状態です。アルミシルバーに塗装してしまったので見にくいかもしれませんが良く見ると解ると思います。
溶接跡は特に決まりや規律はありません。実車も同じ溶接跡はあり得ませんのでそれらしく見える様、御好きなように再現した方が作業自体も楽しくなってくると思います。

最後にサーフェイサーで傷を隠し状態を確認します。なかなか良いではありませんか?
タンクが乗る部分は見えないので特に作業しなくても良いですが、見える部分は再現した方がリアル感が増しますね。
実車は適当で大まかな溶接跡ですが好みでこういった姿に再現しました。

下の写真はフロントフォークの収まる部分ですが又一つ発見してしまいました! ハンドルロックのキーを差し込む部分がありません。
刀のハンドルロックは通常最も多いメインキーで行うのではありません。フレーム自体の前方にロックが付いています。
これは最初のモデルからファイナルモデルまで共通です。
この部分は次回追加しますのであしからず、気になる方は再現してみて下さい。

今回はここまでです。久しぶりでしたが如何でしたか?
今回の作業内容は特に難しい所は無く、どなたでも丁寧な作業が出来れば十分製作出来ると思います。
所でバイク模型の難しさは何処なのか? 今までの経験上で私が思うのはタンクやカウルなどの美しさとエンジンの重量感、そして各機器類のリアル感ではないかと思います。
当然ながらタンクなどの塗装部分は美しい光沢を放ち、エンジンなどは各機器が機能しているかの様な質感が出せればリアル感は高まります。もう一つ私自身が最も拘るのはチャチな組み方にならない事です。
全てが樹脂で出来ているのでたわみや歪みが出やすい分、適当に組んでしまうと玩具の様な完成品になってしまいます。
シッカリ組んで狂いが出ない様にすればそれなりの雰囲気が出てきます。
特に1/6のスケールでは完成後、手で持ち上げた際キシキシと軋む音が出ます。この音が出来るだけ出ない様に組むことが出来ればその時点で玩具っぽくはなっていないと思います。
私も過去雑誌やテレビでモトGPのマシンも製作してきましたが、クラッチマスターなどのクリアコードにオイルを再現したり、ハンドルグリップに脱落防止用のワイヤーを巻き付けたり、エキパイの焼け色表現など、ディティールアップが多く出来る分リアル感は増しやすくなります。
そういった意味では市販車はやりがいが無いのかも知れませんが、先ほどの方法で製作を行えば必ず負けない完成品になります。
今回はそんな所を考えながら最後まで製作したと思います。
次回の更新は早々にアップする予定です。長くお待たせいたしませんので御安心ください。
今回も聞きたい事や不明な点、今回の内容以外でも遠慮なくコメント下さい。
又、見て下さっている方は非常に多いので大変嬉しいのですが、コメントは少ないでの遠慮せずコメントお待ちしています。
久しぶりなのでつたない文章になってしまいお許し下さい。では次回まで~。
暫く更新しなくて大変申し訳ありません、(本当に今回は暫く空きました)心配して様々な方から応援のメールを頂き心からお礼申し上げます。
熱い夏も終わり秋らしくなってきました。秋の長雨はチョット嫌ですけどね。
暫く更新をしませんでしたが、4か月も空いてしまうと多少ながら理由をお話ししなければなりません。しかし今、お話出来るほど整理が出来ていません。
ブログが嫌になった訳ではありませんし、模型が嫌いになった訳でもありません。
個人的な問題と取り組んでいました。
このままブログを止めてしまうのも見て下さっている皆さんに申し訳ありませんし、私でも何かのお役に立てればと再開する事にしました。
えっ? 機関車はどうしたんだ? いいえ止めた訳ではありませんが、久しぶりの更新もあり新規一転!
機関車は今後も継続しますが、余り人気のあるキットではなさそうなのでたまに掲載しようと思います。
今回チョイスしたのはGSX1100S刀です! それも1/6の大きいサイズを選んでみました。
GPマシンも考えましたが初心者の方でも作りやすく、今でも簡単に入手できる大型キットであるこちらを選びました。
同じ刀でも1/12もリリースされていますが、今回は部品点数も多く再現度が格段上なのでこちらにしました。
実車の刀については今更何も御説明は要らないでしょうが、このバイクへの思いを過去を振り返ってエピソードを少しお話します。
このGSX1100刀は私が最も欲しかったバイクの1台でしたが若かった事もあり、かなりつまらない理由で購入を見送り結果的に乗る事が出来なかったバイクなんです。
30歳前半の事でした。思い切って購入しようかと迷っていた頃、私の友人が突如この刀に乗って現れました。
当然ながらバイクを手に入れた彼は嬉しさのあまり刀の魅了を語りまくります。勿論刀は私も欲しいバイクでしたので最初は話が合いましたが、彼は更にヒートアップし他のバイクを話になってきました。当時私はゼファー1100とホンダのCBR1100XXブラックバードの2台を所有していましたが、そのうちに何となく私のバイクまで話の対象に、、、、。
その中で排気量の話題になり、彼は小さい排気量では1100に勝てないと話すではありませんか。
若くて勝気な私は「1100でなくとも速いバイクはいくらでもあるでしょう」と言ったところ「勝負すればわかるよ」というからに対し「排気量は関係ないよ、技術でしょ」と腕も無いのに勢いで言ってしまいました。
無論私のバイクは2台とも1100なので使えません。かといって友人のバイクを借りる事は出来ない訳で、、(バイク好きの方ならお解りですよね)
そこで以前から欲しいと思っていたカワサキの赤いGPZ900R、いわゆる典型的ニンジャってやつです。又、映画のトップガンの影響もあり気分はトムクルーズになろうと盛り上がりこれを購入! ここで刀が欲しかった計画が完全に狂ってしまったわけです。バカでしたね~、ブログを見て下さっている方の中には呆れた方も居るでしょうね。
その後、更にバイクを増やすお金も無いので、ニンジャに乗っているうちに刀の購入は頭の隅に追いやられて、、、。
何度か運転はさせて貰ったくらいで結局購入には至りませんでした。
(勝負の結果は皆さんの御想像にお任せします)
良く考えずともくだらなくてバカバカしい話だと今でも思っている次第です。
そんな訳で、私のバイク遍歴の中で唯一手に入れる事が出来なかった悔しい思いをしたバイクなので、思いを込めて1/6の刀を選びました。
さて今回のキットですがどう料理するか?
基本的にタミヤである以上無み立て自体に問題は無いでしょう。
いつもは計画的に製作しますが、今回は完全に行き当たりばったりで多少ディティールアップなどを施しながら出来るだけリアルで美しい完成品を目指したいと思います。

パーツ構成は1/12刀の約3倍って所でしょうか。やはり大きい分パーツは多いのですが最近のファットボーイやアフリカツインに比べると随分少ない気もします。パーツが多いからリアルって事ではありませんのでリアルに見える様工夫は必要かもしれません。


では早速作業に入りましょう!
最初はカウルなどの外装パーツです。カウルはセンター割で2パーツです。パーツ同士の合いは悪くはありませんがやはり古いキットな分、現代のキットに比べるとパテ無しでは無理です。
金型がやや古い事もあり金型の継ぎ目部分はエッジがメクレた様になっているので、綺麗な表面を作る事を心がける事が大切です。
写真では解りにくいのですが、カウル上面の内側のエッジはややメクレ現象が出ています。上面をフラットに加工して美しく仕上げます。

通常のゲート処理を最初に行っておきます。

カッターの背を使用しカンナ削りの要領で表面をフラットになる様整形していきます。

裏面も同様に処理します。カンナがけが終ったら1000番のペーパーで綺麗に処理します。
こんな作業必要なの? なんて思われる方も居るとは思いますが、完成時にハッキリ分かるほど違いが出ます。
こういった小さな作業が完成時を左右すると言っても過言ではありません。手を抜かず美しいカウルを作る為にも是非行って下さい。

カウルの両側を貼り合わせて整形しますが、重要なのはヘッドライトのハウジングを取り付ける部分は特に平滑に仕上げる事です。
この部分が平滑でないとハウジングの上部に隙間が空きとても見栄えが悪くなります。ハウジングのパーツを何度も仮合わせしながら仕上げていきましょう。

上面は綺麗に成形出来てピッタリ合いますが、下の部分は悲惨なぐらい隙間が空いています。
取りあえず上面のみ綺麗に接着しておきます。

先程の隙間はどうしようないのでパテで埋めます。実車のこの部分は継ぎ目などはありません。
出来る限り美しくラインが出る様綺麗に整形します。
私は強度も考えアルテコ瞬間接着パテを使用して整形しています。


タンクもズレたりしない様気をつけて接着し、乾燥後サンドペーパーで継ぎ目を消します。
1000番のペーパーだけでは大変な様でしたら400番であらかた整形してから1000番で仕上げるのが楽です。
タンク裏側パーツの合いがイマイチなのでやや隙間が出来ます。殆ど見えませんが気になる様ならパテで埋めて整形するのも手です。ちなみに私はキッチリ裏側も隙間なく埋めて仕上げています。

外装パーツ一式です。フロントフェンダーは一体成型なのでセンターに入っているパーティングライン処理すれば良いだけ。
外装パーツは完成時に大きな影響を与えます。妥協せずに丁寧に美しく仕上げる事が大切です。
大きくてもこの辺は1/12と殆ど変わりません。

お次はフレームです。
ゲートから丁寧に切り離し、、、、、、、もう皆さんには今更必要ありませんね。

フレームを組む際流し込み接着剤を使用すると、仕上がりも見た目も綺麗ですが、この大きさになるとそれなりの強度が更に必要です。強度が心配な方はフレームの貼り合わせは流し込みを使用してから、フレームの各繋ぎ目は瞬間接着剤を使用すると頑丈なフレームが仕上がります。私は通常この方法で製作しています。

メインフレームですがここからが大変です。
このスケールになると樹脂のヒケが出ない様フレーム裏側は肉抜きされています。
所がこの肉抜き部分は角度によって微妙に見えてしまうんですね~。勿論気にしない方は良いのですが完成時見えた瞬間多少ガックリ来る方も居ると思います。
私も後者のタイプでやはり実車と違う部分は修正したい所です。でも全て行うのは大変な作業です。
そこで、見えるであろう? 見えたら嫌だなと思う部分を埋めてしまいましょう。

私は作業効率を考えてアルテコ瞬間接着パテを使用して丁寧に埋めていますが、他のパテでも大丈夫です。
フレームにシッカリ食いつけば問題はありません。
この時に押しピン跡もかなり多いのでこれも埋めてしまいましょう。

パテで埋めた状態です。
何処を埋めたかだけが解れば良しとして下され。
実車はシート下のフレーム補強板も当然肉抜きの様な状態ではありませんが、ここはバイクをひっくり返さないと見えないので埋めるのは止めました。あくまで完成時置いた状態で見える部分を埋めていきます。

これも重要な部分です。フレーム内側外側とも全周に渡りパーティングラインが入っています。これは必ず丁寧に全周処理しておきましょう。
もし処理せずに残っていた場合は完成時にとても残念なバイクに仕上がってしまいます。
特にカウルなどで隠れずに見えてしまう部分は丁寧に処理をしないと安っぽいチープな作品になってしまいます。
当然実車には絶対無いラインなので綺麗に処理する事が重要です。
ここもカッターの背などで削り取り削った部分が平坦にならない様丸く仕上げておきましょう。

埋めた部分のパテ処理です。フレームの形状を乱さない様パテだけを綺麗に削り取りサンドペーパー仕上げていきます。
丸く仕上げるが理想ですが、多少平坦になり気味でも基本的に余り見えない部分なので大丈夫だと思います。
問題は埋まっていることが大切なんです。

埋めた部分を処理してサーフェイサー塗装をしてみました。結構綺麗に埋められたのではないでしょうか?
こんな作業も綺麗に仕上がるとかなり満足感を得られますね~。
やはりこうなっていると実車感が増します。

フレームを組んでいきますがここで注意点です。指定された通りに組めば問題はありませんが、ボスやはめ込み部分を全て奥まで挿入して接着してしまうと、正面から見てフレームがやや萎んだ感じになってしまいます。そうなるとオイルクーラーカバーをボスに差し込んで取り付け出来なくなります。
ここはカバーを差し込んで全体のバランスを見ながら組付けをすることが大切です。
ちなみにこのカバーですがオイルクーラーではありません。これは海外オプションではオイルクーラーを取り付ける場所になります。
通常車にはオイルクーラーは付いていないので見た目だけのカバーです。本来はプラスチック製で透けていたと思いますがキットのパーツは抜けていません。ですがさすがにパーツの形状上抜くのは無理なのでこのまま使用します。

基本的なフレームは組み終わりましたがここも悩みどころです。
エンジンを取り付ける前側のステーですが、説明書ではエンジン搭載時に同時取り付けとあります。
フレームの一部とステーが一体なんですね。このまま説明書通りに製作するとフレームの継ぎ目を処理するのが大変になります。
それにしても、取り付けステーにエンジン固定用ボスが付いている訳でもないのに何故なんでしょう?
エンジンを仮組して入るかどうかチェックしましたが、エンジン下部のみであれば入りそうです。
フレーム塗装してからエンジンを乗せたいので、予め接着しておきこの時点で継ぎ目をシッカリ処理しておきます。

ここで又、問題です。
メインスタンドはフレームに挟み込み接着になっています! って事は挟み込んで貼り合わせた後メインスタンドの成型に苦労する事という事です。更に色が違う分マスキングの苦労が、、、、、、、、。
そこで考えたのが後で組み付ける方法です。

メインスタンドを挟み込むフレーム下のステーを切り取ってしまいます。

切取った部分の同じ場所に真横から真っ直ぐ2mmの穴を開けます。もうお解りですよね?
そうです! 塗装して組む際、新たに真鍮線かプラ棒などを差し込んで固定させれば解決です。

従って当然メインスタンドは単体で組んでしまっても問題はありません。

簡単に考えていたスタンドですがこれが思ったより大変。ヒケは多いし押しピン跡も裏表沢山!
肉抜きの穴もあればパーツの合いもイマイチで結局パーツ全面をペーパーがけしなければいけませんでした。
心底、別に組み上げて良かったと思いました。

何とかここまで作業が出来ました。
昔はこういったスタイルのフレームが殆どだったのですが、今では一部のバイクにしか見られなくなりました。
今ではメインスタンドすら付いていないのが普通になっているので時代を感じます。

これで一通りサフェーサーを塗装して下地を仕上げます。
サーフェイサー塗装は缶スプレーを使用していますが、使用方法は過去にも御紹介しているのでここは割愛させて頂きます。

ここまで来たら本塗装です。
刀は赤銀やブルーラインの入った塗装がありますがいずれもキットの年代仕様では出来ません。
例えば赤銀塗装はホイール自体のデザインが全く違うので新規にホイールを新造する必要があります。
最終型に近くなるとブレーキキャリパーも仕様が違うのでキャリパー新造、フロントフォークの改造、フロント、タンデムステップの形状変更、リヤショックの改造など多岐に渡り相当な手間が必要になります。
カラー的にはファイナルエディションの明るく輝くシルバーも素敵なのですが、その仕様に合わせる場合は更にディスクローターの形状まで変更しなければならなくなります。
色をカスタムとしてお好みで仕上げる場合は問題ありませんが、実車を忠実に再現する場合はキットの仕様を考えて出来る範囲を考えるしかないでしょう。
ですのでキットの仕様のまま製作し実車を再現する場合は、当然シルバーになります。
このシルバーですが、私の見解では実車の刀のシルバーとかなり類似しているのはタミヤ製のTS-17アルミシルバーです。
実車の色と完全に似せるには調色が必要ですが、私の経験上この色が最も実車のカラーに近く、拘って調色しても最終的に比較すると余りアルミシルバーと変わらなかった為、TS-17アルミシルバーを利用する事をお勧めします。
まずはフレームから缶スプレーで塗装します。
沢山吹くのではなく少しずつ角度を変えて何度かに分けて塗装します。

ボディも同じ要領で行います。ライトの光が反射して非常に明るく見えますが実際はもう少し暗めになっています。
ゴミがのらないよう注意して塗装してください。もしゴミがのった場合は粗いペーパーで取るのではなく2000番などの細かい目でゴミを削り取る事が大切です。シルバーなどのメタル粒子が入った塗料は深い傷を入れてしまうと再塗装をしてもキズが浮き出てきます。くれぐれも再塗装する場合は表面を綺麗にフラットに仕上げてから塗装をすることが重要です。

取りあえず終わったと思うのもつかの間、実車の資料とにらめっこしてたら「あれっ~?」刀のヘッドライト部の全周に厚みが無い事に驚き!
これはいかん! と調べていると最初から最後のモデルまである程度の厚みがあるではありませんか!
せっかく塗装したのに、、、、、。
こうなったら実車の雰囲気を追求しなければと作業を開始です。

最初は出来る限りピッタリ合う様0.5mmのプラ板でヘッドライト上面部の淵と面一でプラ板を接着して完全に塞ぎます。強度も考え瞬間接着剤で接着。

ヘッドライトの出る部分のおおよその場所にピンバイスで穴を開けてチマチマくり抜きます。

実車を参考に同じような厚みになる様削り取り整形、その後サンドペーパーやヤスリで丁度良くなるように仕上げていきます。
これで実車の様なライトのハウジングになります。案外簡単なので気になる方は是非チャレンジして下さい。

他のパーツを眺めていたらスタンドにも不満が、、、、、、。
キットの成型上しょうがないのですが、実車のスタンドの先端は固まりの様な姿ではなく板を加工して出来ています。
キットのままでは透けていないので穴を開けるのも手ですが、かなり手間と根気が必要そうです。
そんだば作っちまえ! って事で新規に製作します。

最初はスタンド先端の地面接地部をスタンドの高さを変えない様に成型されている部分を削り取ります。
(すんません削り取った写真撮るの忘れてしまいました)
次に0.2mmの真鍮板を切出しオリジナルの形と同じ様に加工し、スタンドの裾の取り付け場所に切り込みを入れて差し込んだ後、瞬間接着剤で固定。
下の写真が刀のスタンドの正しい形状です。

良く見ると足で踏み込む部分の滑り止めモールもありません。細いプラ板で再現して完了。
これで正しい形状のメインスタンドが出来ました。後は再度塗装して仕上げます。

こりゃあかん! 気になりだしたら止まらなくなってきた!
これも最初から気になっていたのですが、フレームの接合部に溶接の跡が全く無い! 塗装したけど、ん~っ! これも追加しちゃれ!
という事で塗装は終了していますが、この上から溶接跡を再現します。本来は塗装する前に行いましょう。
この溶接跡の再現は様々な方法があります。ラッカーパテを溶剤で少しのばして盛る方法など様々ですが、今回は皆さんが比較的簡単に出来る方法で再現しようと2種類の方法をご覧下さい。
最初はフレームの長い接合部分の再現です。接跡は綺麗に作る必要はありませんがやはりグニャグニャに曲がっていては雰囲気が出ませんし汚くなってしまいます。そこでご紹介するのがプラ棒を使った方法です。
この方法は1/35の戦車などに比較的に多く使われ、かなり昔からある方法です。
まず再現したい部分に適度なプラ棒を接着します。ここで重要なのはプラ棒と言ってもかなり細いプラ板的な物をチョイスする事です。
私は0.2mm×0.5mmの板を使用しましたが、御自分が再現したいおおよその幅のかなり薄いプラ板を使用する事が大切です。
接着が完了したら流し込み接着剤をプラ板の上から何度か塗り、取り付けたプラ板を溶かすつもりで柔らかくします。

私の場合は爪楊枝を使用し、先が尖っていると再現しにくくなりますのでやや先を丸くして柔らかくなったプラ板を押しつぶします。
乾燥してきたら再度接着剤を塗り柔らかくして押しつぶします。御自分の再現したい雰囲気になるまで行えば良いだけです。
この作業の決まりはありませんが、不自然にならない様にすることがコツです。
実はこの作業は案外地味な作業なんです。私などは途中であくびが出てくるほど地味な作業で少々いやになりますが、この地味な作業のおかげでどなたでも簡単に溶接跡が再現できます。

お次はもう一つの方法です。先程の方法は再現部分が長い場合は良いのですが、曲がった部分や短い場所はプラ棒では難しい場所もあります。
又、パイプなどの接合部ではプラ棒ではとても難しくなります。
そこでそういった場所に最適なのがパテで再現する方法です。但しエポパテなどの粘性の高い物では作業がしにくいので、乾燥早い事で時間短縮のためにアルテコ瞬間接着パテを使用して再現します。
アルテコは主剤(粉末)硬化剤で出来ていますが、この混ぜる比率を変えてある程度粘性を持ち形が造りやすい状態になる様調合します。今度は先の尖った爪楊枝で地道に点付けの要領で盛って再現します。
そのまま固めてもかなり良い感じになりますが、溶接跡をよりリアルにしたい方はアルテコが固まる前に爪楊枝の先で軽く抑えると、溶接の跡が一層ハッキリします。

こちらが終了した状態です。

こちらが作業終了の状態です。アルミシルバーに塗装してしまったので見にくいかもしれませんが良く見ると解ると思います。
溶接跡は特に決まりや規律はありません。実車も同じ溶接跡はあり得ませんのでそれらしく見える様、御好きなように再現した方が作業自体も楽しくなってくると思います。

最後にサーフェイサーで傷を隠し状態を確認します。なかなか良いではありませんか?
タンクが乗る部分は見えないので特に作業しなくても良いですが、見える部分は再現した方がリアル感が増しますね。
実車は適当で大まかな溶接跡ですが好みでこういった姿に再現しました。

下の写真はフロントフォークの収まる部分ですが又一つ発見してしまいました! ハンドルロックのキーを差し込む部分がありません。
刀のハンドルロックは通常最も多いメインキーで行うのではありません。フレーム自体の前方にロックが付いています。
これは最初のモデルからファイナルモデルまで共通です。
この部分は次回追加しますのであしからず、気になる方は再現してみて下さい。

今回はここまでです。久しぶりでしたが如何でしたか?
今回の作業内容は特に難しい所は無く、どなたでも丁寧な作業が出来れば十分製作出来ると思います。
所でバイク模型の難しさは何処なのか? 今までの経験上で私が思うのはタンクやカウルなどの美しさとエンジンの重量感、そして各機器類のリアル感ではないかと思います。
当然ながらタンクなどの塗装部分は美しい光沢を放ち、エンジンなどは各機器が機能しているかの様な質感が出せればリアル感は高まります。もう一つ私自身が最も拘るのはチャチな組み方にならない事です。
全てが樹脂で出来ているのでたわみや歪みが出やすい分、適当に組んでしまうと玩具の様な完成品になってしまいます。
シッカリ組んで狂いが出ない様にすればそれなりの雰囲気が出てきます。
特に1/6のスケールでは完成後、手で持ち上げた際キシキシと軋む音が出ます。この音が出来るだけ出ない様に組むことが出来ればその時点で玩具っぽくはなっていないと思います。
私も過去雑誌やテレビでモトGPのマシンも製作してきましたが、クラッチマスターなどのクリアコードにオイルを再現したり、ハンドルグリップに脱落防止用のワイヤーを巻き付けたり、エキパイの焼け色表現など、ディティールアップが多く出来る分リアル感は増しやすくなります。
そういった意味では市販車はやりがいが無いのかも知れませんが、先ほどの方法で製作を行えば必ず負けない完成品になります。
今回はそんな所を考えながら最後まで製作したと思います。
次回の更新は早々にアップする予定です。長くお待たせいたしませんので御安心ください。
今回も聞きたい事や不明な点、今回の内容以外でも遠慮なくコメント下さい。
又、見て下さっている方は非常に多いので大変嬉しいのですが、コメントは少ないでの遠慮せずコメントお待ちしています。
久しぶりなのでつたない文章になってしまいお許し下さい。では次回まで~。
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