[atelier souvenir vol.05]1/12 KAWASAKI Ninja ZX-14 第三回
Category: atelier souvenir
こんにちは長江です!
ZX14R第3回です。今回は時間を空けずに更新が出来ました!
九州が大変な時にこんな事やってていいのか? とも迷いました。
ですがお待ち頂いている方の為にも更新しました。
では早速参りましょう! エンジン関係になります。テクニカルな部分が多く出てきますので御参考にして下さい。
まず最初はフレームから行いましょう!
フレームは左右貼り合わせなので2パーツです。特に難しくも無いのでここは割愛させて頂きますが、前回同様専用のエッチングパーツを使用してチョットだけディティールアップします。
今回のブログ中で行うディティールアップは、他のバイク模型製作時にエッチングを使用する際にも十分利用できる方法です。テクニックの一つとして参 考にして下さい。

フレームの左右に付くステップガードは、キットのままだと実車の物に比べかなり厚みがあります。裏側から削り薄々加工を施してからスリットに穴を開けて再現する方法が手軽で簡単です。いずれにしても薄く仕上げるだけで実感が出るので是非手を入れてみて下さい。
私は今回は切り取とってエッチングに交換します。この時、気を付けなければならないのはステップガードの取り付け部まで切り取ってしまわない事です。
切り取ってしまうと新規のステップガードが取付出来なくなります。下の写真の様に取り付け部を残して切り取ります。
(見やすくするためにフレームは黒で塗装してあります)

使用するステップガードはフレームに瞬間接着剤で貼り付けるのが普通ですが、取り付け部の面積が小さい為しっかり固定出来ないと思われます。
そこでステップガードの取り付け部にあるボルトの表現部分に0.4mmのピンバイスで穴を開けておきます。
開け終わったらオリジナルのパーツと同じように曲げて形を作ります。

フレームに少量の瞬間接着剤で仮固定をしてフレーム側にステップガードの穴をガイドに穴を開けます。

穴を開け終わったらリベットを差し込み裏から瞬間接着剤で固定します。これで十分な強度は保てますし見た目もグレードアップします。
先ほども述べましたがこういったパーツが無い場合はステップガードの裏を削り、折れない程度の厚みまで削るのが良い方法です。

さていよいよエンジン本体です。
エンジンは同じ塗装指定がある場合は、一緒に塗装してしまう方が時間短縮や手間の軽減にもなります。予め同じ塗色になる部分は接着して組み立てておくのがベストです。
タミヤ製なので特にパーツが合わないなんてことはありませんが、やはり多少は手を入れないと綺麗な仕上がりにはなりません。
特にエンジンヘッドと本体に目視で解るほどの隙間があります。
この程度の隙間でも接着力が不足して外れてしまう事もあります。やはりエンジンには隙間が有ってはいけませんよね。
この隙間を綺麗に面一にしましょう。

まずは本体のボス(接着の時部品同士がずれないようにする出っ張り)を切り取ります。このエンジンの形であればボスが無くても取り付けミスは無いと思うので思い切って切り取りましょう。

サンドペーパーを平らな治具に貼り付けて表面を削って平らにします。エンジンヘッドも同様に接着面をサンドペーパーで平らに処理します。

簡単ですよね。これで綺麗に合いました。

エンジンを組み立てました。ここも特に難しくもなく指定された通りに組めば問題はありません。
カウルの無いバイクであればエンジンに使用されているボルトを全て削り取り、ディティールアップ用のボルトを差し込めばグレードアップしますが、このバイクの場合は完成後は見えなくなるのでこれで良しとしました。
一つだけ手を入れたのはコード類です。キットに付属しているコードはとにかく太い! 場所によってコードは変えた方がリアリティが出ます。
コードの交換方法は後ほど御紹介致します。


エンジン本体は完成しました。これからが更にリアルなディティールアップを行いますが、前もお話ししたようにこのキット専用のディティールアップパーツは現在入手が出来ません。再販を待つしかないので申し訳ないですが、ディティールアップパーツを使用した場合のパーツの違いなどを参考にして頂ければ幸いです。
まずはディスクブレーキです。実車のブレーキディスクを見てみましょう。


金属製のブレーキディスクには必ずブレーキパッドの擦り傷があります。これを再現すると驚くほどリアリティが増します。
最近はハセガワやタミヤのレーシングバイクのディティールアップパーツが豊富で、その中にもディスクブレーキが入っていることが多いと思います。
レーシングバイクの場合はブレーキディスク自体がカーボン製なのでこの方法は使用出来ませんが、今回の様な一般車やカーモデルに使用できる簡単なディスクブレーキのディティールアップを御紹介します。
リューターの先に固定して180番のサンドペーパーで傷を入れるだけです。目視で解る方がリアリティが出ます、具合を見ながら慎重に入れましょう。
リューターへの固定はリューターによって違いますが、簡単な方法はプラ板などを使用して土台を作り両面テープで固定するのが一番簡単です。
カーモデルの場合はブレーキキャリパーの部分が欠けているエッチングも多いので、この方法の方が簡単に作業が出来ます。

終了したブレーキディスクです。光の当たっている部分を見て頂くと良く解ると思います。
裏も同じ方法で傷を入れます。

キットのブレーキディスクとの比較です。一目瞭然ですよね。
厚みもキットの物の半分以下ですし金属感も十分です。こういったディティールアップパーツを使用しない場合の簡単なディティールアップ方法ですが、ブレーキディスクに本来開いている穴をピンバイスで開ける方法があります。墨入れで再現も良いのですがこの方法の方が一番簡単で見栄えが大きく向上します。
この方法は先月のモデルカーズのR35GTRにも使用しています。
R35 GTRの詳細はこちらから


完成したブレーキディスクをホイールに取り付けてみました。
ブレーキディスクの光具合が金属感を演出しているのでリアル感が出ましたよね。

お次はチェーンです。
専用ディティールアップパーツの中にスプロケットとチェーンが入っていたので交換してみました。
ですがこの車両のチェーンは金色を使用しているのに付いていたのはシルバーのチェーンセットです。塗装も考えましたが元から金色の方が見栄えが良いので、スプロケットのみ使用してチェーンはホビーデザイン製のヤマハYZR M1用のチェーンを使用しました。
前側のスプロケットはヤマハの物を使用していますが、ギアーボックスの中に納まって見えなくなるのであえてZX14の物を使用しませんでした。
写真のスプロケットにはまだボルトが付いていませんが、この後六角ボルトを取り付けました。

リヤアクスルが完成しました。チェーンが変わっただけで見栄えが大きく変わったのがお判りでしょうか?
スプロケットの金属感もそうですが後方から見た際にチェーンが透けているのでかなりリアルになっています。
私が思うにはオートバイのディティールアップの中で最も効果が高いのは、コードの交換とワイヤーホイールのリム張りだと考えていますが、このチェーン交換は製作するバイクに合ったパーツが入手さえ出来ればかなり高いリアル効果が演出できます。

実車の写真です。現在は金色のチェーンは使用されていませんが各部の色合いは御参考になるのではないでしょうか?
スプロケットの色やチェーンなど是非参考にして下さい。

フロントフォークのディティールアップです。これも専用ディティールアップパーツを使用しています。
現在リリースされているレーシングバイクのキットは有り難い事に殆どこのフロントフォークのディティールアップパーツが販売されています。
特にタミヤ製の場合は純正のパーツが販売されているのでとても嬉しい事です。
オートバイの完成時に最も目立つ効果になる、フロントフォークのディティールアップはやはり金属感でしょう。
特にインナーチューブの金属感はかなりリアルな効果を出してくれるので是非交換してみて下さい。
又、整形上のパーティングラインが無いので、整形して形が悪くなり楕円の様な状態になる事もありません。少々お値段が高いのが気になりますが効果は絶大です。是非チャレンジしてみて下さい。

出来上がったパーツを組んでみました。なんともリアルですね〜。

今回はここまでです。次回は完成になります。
今回の作例はオートバイ模型のディティールアップをしない方には余り興味が湧かなかったり、難しいと感じる方には申し訳ありません。
ですが御参考にして頂ければ本当に好きなバイク模型を製作する際にディティールアップパーツの使用時に役立ってくれます。
使用した専用ディティールアップパーツは無くてもリベット交換するだけで雰囲気はかなり良くなりますし、ブレーキディスクもピンバイスで穴を開けるだけで透けた感じが演出できるので効果的ですがやはり手間はかかります。
手間を惜しまない事が完成度を上げる事に繋がるのではないでしょうか?
又、トラック模型でもカーモデルでも素敵な完成品にするテクニックは一つのジャンルのみへの興味ではなく、色々なジャンルの模型製作を通して様々な表現方法を習得して、臨機応変に製作する事が模型製作の向上に繋がります。
私がいつも模型製作時に重点を置いているのが「表現」です。塗装は塗り絵ではありません、
その物の持つ質感を再現する事です。布は布らしく、金属は金属らしく、ゴムはゴムらしくって事でしょうか。
私の様に金属のディティールアップパーツを使用しなくても塗装方法だけでも十分な表現が出来ます。
是非、塗装に拘って模型製作してみて下さい。
では次回、完成ですが次作の案が決まっていません。皆さんが見てみたい御希望があればメッセージかコメントで御意見下さい。
最も多い希望のキットを製作してみたいと思います。では次回逢いしましょう!
今回も御理解頂けた様でしたらポチッとお願い致します。
ZX14R第3回です。今回は時間を空けずに更新が出来ました!
九州が大変な時にこんな事やってていいのか? とも迷いました。
ですがお待ち頂いている方の為にも更新しました。
では早速参りましょう! エンジン関係になります。テクニカルな部分が多く出てきますので御参考にして下さい。
まず最初はフレームから行いましょう!
フレームは左右貼り合わせなので2パーツです。特に難しくも無いのでここは割愛させて頂きますが、前回同様専用のエッチングパーツを使用してチョットだけディティールアップします。
今回のブログ中で行うディティールアップは、他のバイク模型製作時にエッチングを使用する際にも十分利用できる方法です。テクニックの一つとして参 考にして下さい。

フレームの左右に付くステップガードは、キットのままだと実車の物に比べかなり厚みがあります。裏側から削り薄々加工を施してからスリットに穴を開けて再現する方法が手軽で簡単です。いずれにしても薄く仕上げるだけで実感が出るので是非手を入れてみて下さい。
私は今回は切り取とってエッチングに交換します。この時、気を付けなければならないのはステップガードの取り付け部まで切り取ってしまわない事です。
切り取ってしまうと新規のステップガードが取付出来なくなります。下の写真の様に取り付け部を残して切り取ります。
(見やすくするためにフレームは黒で塗装してあります)

使用するステップガードはフレームに瞬間接着剤で貼り付けるのが普通ですが、取り付け部の面積が小さい為しっかり固定出来ないと思われます。
そこでステップガードの取り付け部にあるボルトの表現部分に0.4mmのピンバイスで穴を開けておきます。
開け終わったらオリジナルのパーツと同じように曲げて形を作ります。

フレームに少量の瞬間接着剤で仮固定をしてフレーム側にステップガードの穴をガイドに穴を開けます。

穴を開け終わったらリベットを差し込み裏から瞬間接着剤で固定します。これで十分な強度は保てますし見た目もグレードアップします。
先ほども述べましたがこういったパーツが無い場合はステップガードの裏を削り、折れない程度の厚みまで削るのが良い方法です。

さていよいよエンジン本体です。
エンジンは同じ塗装指定がある場合は、一緒に塗装してしまう方が時間短縮や手間の軽減にもなります。予め同じ塗色になる部分は接着して組み立てておくのがベストです。
タミヤ製なので特にパーツが合わないなんてことはありませんが、やはり多少は手を入れないと綺麗な仕上がりにはなりません。
特にエンジンヘッドと本体に目視で解るほどの隙間があります。
この程度の隙間でも接着力が不足して外れてしまう事もあります。やはりエンジンには隙間が有ってはいけませんよね。
この隙間を綺麗に面一にしましょう。

まずは本体のボス(接着の時部品同士がずれないようにする出っ張り)を切り取ります。このエンジンの形であればボスが無くても取り付けミスは無いと思うので思い切って切り取りましょう。

サンドペーパーを平らな治具に貼り付けて表面を削って平らにします。エンジンヘッドも同様に接着面をサンドペーパーで平らに処理します。

簡単ですよね。これで綺麗に合いました。

エンジンを組み立てました。ここも特に難しくもなく指定された通りに組めば問題はありません。
カウルの無いバイクであればエンジンに使用されているボルトを全て削り取り、ディティールアップ用のボルトを差し込めばグレードアップしますが、このバイクの場合は完成後は見えなくなるのでこれで良しとしました。
一つだけ手を入れたのはコード類です。キットに付属しているコードはとにかく太い! 場所によってコードは変えた方がリアリティが出ます。
コードの交換方法は後ほど御紹介致します。


エンジン本体は完成しました。これからが更にリアルなディティールアップを行いますが、前もお話ししたようにこのキット専用のディティールアップパーツは現在入手が出来ません。再販を待つしかないので申し訳ないですが、ディティールアップパーツを使用した場合のパーツの違いなどを参考にして頂ければ幸いです。
まずはディスクブレーキです。実車のブレーキディスクを見てみましょう。


金属製のブレーキディスクには必ずブレーキパッドの擦り傷があります。これを再現すると驚くほどリアリティが増します。
最近はハセガワやタミヤのレーシングバイクのディティールアップパーツが豊富で、その中にもディスクブレーキが入っていることが多いと思います。
レーシングバイクの場合はブレーキディスク自体がカーボン製なのでこの方法は使用出来ませんが、今回の様な一般車やカーモデルに使用できる簡単なディスクブレーキのディティールアップを御紹介します。
リューターの先に固定して180番のサンドペーパーで傷を入れるだけです。目視で解る方がリアリティが出ます、具合を見ながら慎重に入れましょう。
リューターへの固定はリューターによって違いますが、簡単な方法はプラ板などを使用して土台を作り両面テープで固定するのが一番簡単です。
カーモデルの場合はブレーキキャリパーの部分が欠けているエッチングも多いので、この方法の方が簡単に作業が出来ます。

終了したブレーキディスクです。光の当たっている部分を見て頂くと良く解ると思います。
裏も同じ方法で傷を入れます。

キットのブレーキディスクとの比較です。一目瞭然ですよね。
厚みもキットの物の半分以下ですし金属感も十分です。こういったディティールアップパーツを使用しない場合の簡単なディティールアップ方法ですが、ブレーキディスクに本来開いている穴をピンバイスで開ける方法があります。墨入れで再現も良いのですがこの方法の方が一番簡単で見栄えが大きく向上します。
この方法は先月のモデルカーズのR35GTRにも使用しています。
R35 GTRの詳細はこちらから


完成したブレーキディスクをホイールに取り付けてみました。
ブレーキディスクの光具合が金属感を演出しているのでリアル感が出ましたよね。

お次はチェーンです。
専用ディティールアップパーツの中にスプロケットとチェーンが入っていたので交換してみました。
ですがこの車両のチェーンは金色を使用しているのに付いていたのはシルバーのチェーンセットです。塗装も考えましたが元から金色の方が見栄えが良いので、スプロケットのみ使用してチェーンはホビーデザイン製のヤマハYZR M1用のチェーンを使用しました。
前側のスプロケットはヤマハの物を使用していますが、ギアーボックスの中に納まって見えなくなるのであえてZX14の物を使用しませんでした。
写真のスプロケットにはまだボルトが付いていませんが、この後六角ボルトを取り付けました。

リヤアクスルが完成しました。チェーンが変わっただけで見栄えが大きく変わったのがお判りでしょうか?
スプロケットの金属感もそうですが後方から見た際にチェーンが透けているのでかなりリアルになっています。
私が思うにはオートバイのディティールアップの中で最も効果が高いのは、コードの交換とワイヤーホイールのリム張りだと考えていますが、このチェーン交換は製作するバイクに合ったパーツが入手さえ出来ればかなり高いリアル効果が演出できます。

実車の写真です。現在は金色のチェーンは使用されていませんが各部の色合いは御参考になるのではないでしょうか?
スプロケットの色やチェーンなど是非参考にして下さい。

フロントフォークのディティールアップです。これも専用ディティールアップパーツを使用しています。
現在リリースされているレーシングバイクのキットは有り難い事に殆どこのフロントフォークのディティールアップパーツが販売されています。
特にタミヤ製の場合は純正のパーツが販売されているのでとても嬉しい事です。
オートバイの完成時に最も目立つ効果になる、フロントフォークのディティールアップはやはり金属感でしょう。
特にインナーチューブの金属感はかなりリアルな効果を出してくれるので是非交換してみて下さい。
又、整形上のパーティングラインが無いので、整形して形が悪くなり楕円の様な状態になる事もありません。少々お値段が高いのが気になりますが効果は絶大です。是非チャレンジしてみて下さい。

出来上がったパーツを組んでみました。なんともリアルですね〜。

今回はここまでです。次回は完成になります。
今回の作例はオートバイ模型のディティールアップをしない方には余り興味が湧かなかったり、難しいと感じる方には申し訳ありません。
ですが御参考にして頂ければ本当に好きなバイク模型を製作する際にディティールアップパーツの使用時に役立ってくれます。
使用した専用ディティールアップパーツは無くてもリベット交換するだけで雰囲気はかなり良くなりますし、ブレーキディスクもピンバイスで穴を開けるだけで透けた感じが演出できるので効果的ですがやはり手間はかかります。
手間を惜しまない事が完成度を上げる事に繋がるのではないでしょうか?
又、トラック模型でもカーモデルでも素敵な完成品にするテクニックは一つのジャンルのみへの興味ではなく、色々なジャンルの模型製作を通して様々な表現方法を習得して、臨機応変に製作する事が模型製作の向上に繋がります。
私がいつも模型製作時に重点を置いているのが「表現」です。塗装は塗り絵ではありません、
その物の持つ質感を再現する事です。布は布らしく、金属は金属らしく、ゴムはゴムらしくって事でしょうか。
私の様に金属のディティールアップパーツを使用しなくても塗装方法だけでも十分な表現が出来ます。
是非、塗装に拘って模型製作してみて下さい。
では次回、完成ですが次作の案が決まっていません。皆さんが見てみたい御希望があればメッセージかコメントで御意見下さい。
最も多い希望のキットを製作してみたいと思います。では次回逢いしましょう!
今回も御理解頂けた様でしたらポチッとお願い致します。
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